「よく売る人、店、会社は、“ 買ってください ” を連呼するような、無理な “ 売り込み ” はしません。そのかわり、顧客が買いたくなる環境、仕組み、顧客へのアプローチをいつも考えています。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、マーケティング・マネージャーとして、多くのセールス担当者と仕事をしてきて、現在はマーティテングアイズ株式会社代表、一般社団法人最適経営学実践協会代表理事、関西学院大学経営戦略研究所准教授の理央周さんが書いた、こちらの書籍です。
理央周『「なぜか売れる」の営業』(日経ビジネス人文庫)
この本は、2015年8月に日本経済新聞出版社から発行した『なぜか売れる営業の超思考』を文庫化にあたって改題のうえ再編集したものです。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.買ってほしいなら、売り込んではいけない
2.ほとんどの顧客は、あなたの商品を必要としない
3.ノンアルコールビールを飲んでいるのは誰?
4.売り込まずに顧客を獲得する方法
5.アジを釣りたいなら海へ行け
6.「言われるまま」を捨て、「顧客目線」を持つ
この本の冒頭で著者は、売れる営業のポイントは以下の3つだけ、と説明しています。
◆ 何を
◆ 誰に
◆ どうやって
それぞれ、「商品(製品)戦略」「ターゲット戦略」「プロモーション戦略」を意味します。
そして、営業という仕事では、たいていの会社では「売るもの(商品)」が決まっているので、さらに絞り込んで、次の3つのステップにまとめられる、と著者は言います。
◆ 知る
◆ 超える
◆ 動く
まず「知る」は、現状(顧客、商品、競合、自社、自分自身など)を分析して正しく把握することです。これがスタート。
次に「超える」は、戦略と企画を立て、顧客の期待を超える価値を絞り出すこと。
そして最後に「動く」は、自分が立てた戦略に従って効率的に動くこと。具体的には、マーケティングのターゲット戦略とプロモーション戦略、さらに実行プランをより精密にきめ細かく考えたうえで効率的に動く(営業する)ことです。
また、営業成績が上がる人の特徴として、次の3つの要素を満たす人だということです。
◆ 仕事の進め方が適切だ(戦略的に正しい)
◆ キャラクターが営業に向いている(対人能力が高い)
◆ 努力を惜しまない(数をこなせる)
この本では、売り込まずに売れる営業について、マーケティングの考え方を紹介していますが、ポイントになる原則について、以下の挙げておきます。
◆ ビジネスにおいて、最も大切なのは顧客の創造である(by ドラッカー)
◆ 顧客は、価格以上の価値を商品やサービスに見出さない限り、財布を開かない
◆ 営業するより、クチコミ情報に乗せる
◆ 「自分だけが提供できる価値」を知る
◆ 自分自身を知るのは、3C(Company 自社、Competitor 競合、Customer 顧客)から
◆ 一点突破で自分ブランドを高めていく
◆ 自分の強みを見つけ、その強みを伸ばすことに集中する
◆ ネットワークのハブになっているインフルエンサーを探せ
◆ 顧客の先の顧客を考える
◆ 営業の成績=戦略 × 戦術 × 努力の投入量
◆ 目標は SMART(Specific 具体的、Measurable 計測可能、Achievable 達成可能、Rational 合理的、Time conscious 時間が定まっている)で
◆ 言葉より大切なものがある
◆ 顧客の気持ちになりきる
◆ 顧客と良好な関係を「継続的」に築く
◆ 成果を上げるのは、才能ではなくて習慣である
あなたも本書を読んで、顧客の「買いたい」を実現する営業を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を