2025年1月28日に原発不明がんで亡くなった森永卓郎さん・森永康平さん親子による魂の提言と言える本があります。
本日紹介するのは、東京大学経済学部卒業、日本専売公社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て、現在は経済アナリスト、獨協大学経済学部教授の森永卓郎さんと、明治大学経済学部卒業、証券会社や運用会社にてアナリスト、ストラテジストとして日本の中小型株式や新興国経済のリサーチ業務に従事、インドネシアや台湾などアジアで新規事業立ち上げなどをしたのち、子供向け金融教育を主業とする株式会社マネネを設立し、代表取締役社長に就任、現在は複数のベンチャー企業のCFOや監査役を兼任する経済アナリスト、株式会社マネネCEOの森永康平さんが書いた、こちらの書籍です。
森永卓郎・森永康平『この国でそれでも生きていく人たちへ』(講談社+α新書)
この本は、森永卓郎さんが全日本人と息子康平に遺す激動の時代を生き抜く知恵と心のあり方および金や生き方で道を誤らないための最期の提言として記された書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.来たるべき大恐慌からいかに逃れるか 森永卓郎
2.分断が引き起こす内戦・世界大戦の危機 森永康平
3.「令和恐慌」をもたらすのは誰か 森永卓郎
4.「投資アレルギー」につける薬 森永康平
5.なぜ金融業界は詐欺師ばかりなのか 森永卓郎
6.マクロとミクロの混同が日本をダメにした 森永康平
7.「身分社会」に潰されないための生き方 森永卓郎
8.「自己責任おじさん」にどう対抗するか 森永康平
本書の前半では、「来たるべき大恐慌からいかに逃れるか」および「分断が引き起こす内戦・世界大戦の危機」について以下のポイントを紹介しています。
◆ 市場の意見が真っ二つに分かれている
◆ 世界経済は「エブリシング・バブル」で崩壊寸前
◆ マルクスの4つの予言:①格差拡大、②地球環境破壊、③少子化、④ブルシットジョブ
◆ ウクライナ紛争は終結し、台湾有事が始まる
この本の中盤では、「令和恐慌をもたらすのは誰か」「投資アレルギーにつける薬」および「なぜ金融業界は詐欺師ばかりなのか」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 日本経済停滞の真犯人は「財務省と日銀」
◆ 国民生活の窮状は限界を超えた
◆ 暴落を予想することはできない
◆ 金融業界の3つのグレーなビジネス:①相場操縦、②M&A、③デリバティブ活用商品
◆ 田舎暮らしは最高のエンタメ、AIの普及で地方は活性化
本書の後半では、「マクロとミクロの混同が日本をダメにした」「身分社会に潰されないための生き方」および「自己責任おじさんにどう対抗するか」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 外資が絡むと予算がつく
◆「ESG投資」というグレー商品
◆ 富裕層は税金を逃れている
◆「学歴だけ立派なポンコツ」もたくさんいる
◆「貧乏は自己責任」としてきた結果、闇バイトによる犯罪が増加
この本の締めくくりとして著者は、「SNS全盛のネット社会の現代においては、自分と異なる意見は目につかないようにアルゴリズムが作用し、同じ意見にばかり囲まれて自分の考えが凝り固まっていくエコーチェンバーが生じる。」と述べています。
あなたも本書を読んで、経済政策、エネルギー政策、格差問題、資産運用などのテーマについて、親子で真逆の見解を学び、自らの考えを整理する材料として活用してみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
https://www.youtube.com/channel/UCIwJA0CZFgYK1BXrJ7fuKMQ
では、今日もハッピーな1日を!【3675日目】