ハイペースな現代の生活の中で、疲れ切った頭と心を抱える私たちが、小さな工夫を少しずつ実行することで、心を休ませて、自分が持つ能力を最大限に生かす「マイクロ・レジリエンス」という方法を提唱している本があります。
本日紹介するのは、パラリンピックのスキー選手として活躍した後、リーダーシップ専門家となったボニー・セント・ジョンさんと、映画・テレビ業界で販促キャンペーンを担う中堅企業数社のCEOを務めてきた、アレン・P・ヘインズさんが書いた、こちらの書籍です。
ボニー・セント・ジョン、アレン・P・ヘインズ『心を休ませるために今日できる5つのこと マイクロ・レジリエンスで明日のエネルギーをチャージする』(集英社)
この本は、たまったストレスをリセットして、あなたの最高のパフォーマンスを引き出すための5つのメソッドを紹介している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.脳の使い方を切り替えるー効率的に考え、整理し、実行する
2.原始的な恐怖をリセットするー情動のハイジャックを止める
3.思考のクセを見直すーポジティブ思考にスパイラルアップ
4.体をリフレッシュするー体の燃焼効率を高める
5.心を活性化するー目的の力を利用する
この本の冒頭で著者は、「人生にはマニュアルがない。だがこの本を読めば、私たちが心を込めて贈る最高の贈り物ー心の折れない生活を送るための実用的で使いやすいガイドーを見いだしてもらえるだろう。」と述べています。
一般的に、「レジリエンス」とは「折り曲げられたり、圧縮されたり、引き伸ばされたりしたのちに、もとも形状に戻る力」と定義されますが、本書では違った意味で使っており、普通よりよい形に戻す方法に焦点を当てています。
著者たちは、有名なスポーツ心理学者で、『メンタル・タフネス 成功と幸せのための4つのエネルギー管理術』(CCCメディアハウス)の共著者でもあるジム・レイヤー博士のテニスプレーヤーたちの調査研究から導き出した「最高のプレーを続けるための共通の行動習慣」に注目しました。
それは、テニスのトッププレーヤーたちが、強烈なプレッシャーのもとで最高のプレーを続けることを可能にする習慣で、プレーとプレーのあいだにやっている共通の行動パターンでした。
その特定の動作により、彼らはエネルギーの回復とポジティブな集中力の維持を図っていたのです。
そして、著者のアレン・P・ヘインズさんは、神経科学、心理学、生理学の分野の研究を徹底的に調べ、人のエネルギーを徐々に奪う特定の力を把握し、すばやく効率的に立ち直るための「5つの戦略」を考案して、「フレームワーク」と名付けました。
それは、自分自身の生き方を見つめる新しい方法を含む、次の5つの戦略です。
1.脳の使い方を切り替える
2.原始的な恐怖をリセットする
3.思考のクセを見直す
4.体をリフレッシュする
5.心を活性化する
この5つのテクニックから成る「マイクロ・レジリエンス」は、1日を通じてごく小さいことを少しずつ変えていくというもので、あなたのエネルギーと生産性を飛躍的に高めることができます。
マイクロ・レジリエンスのテクニックについて、具体的な詳細の手法は、巻末に掲載された「簡易マニュアル」に記されていますが、主なポイントを以下に挙げておきます。
1.脳の使い方を切り替える
◆ ゾーンによる切り替え
◆ 脳への負担を減らす切り替え
◆ 決断の切り替え
◆ 運動による切り替え
2.原始的な恐怖をリセットする
◆ ラベリングによるリセット
◆ 意識的なリラクゼーションによるリセット
◆ 感覚のリセット
◆ パワーポーズによるリセット
3.思考のクセを見直す
◆ ジョイキットによる見直し
◆ ABCDEモデルによる見直し
◆ 逆転発想法による見直し
◆ 「3つのP」→「3つのC」による見直し
◆ 日々の見直し
4.体をリフレッシュする
◆ 水分補給によるリフレッシュ
◆ 血糖バランスによるリフレッシュ
5.心を活性化する
◆ 試金石による活性化
◆ スケジュールによる活性化
◆ フローによる活性化
この本の最後で著者は、「マイクロ・レジリエンスを人間OSのアップグレードと考えてみよう。」と呼び掛けています。
つまり、「気分の回復」や「仕事ぶりの改善」以上のことを経験し、「もっと自分らしく」なり、まったく新しい生き方をしている、と述べています。
あなたも本書を読んで、マイクロ・レジリエンスで、心を休ませ、明日のエネルギーをチャージする体験をしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を