「老化によって、年々減少する筋力・持久力に対してなんの対処もしないでいると、最悪の場合、体を動かすこと自体が困難になることもあります。」と述べて、筋力と持久力を増やし続ける「筋トレウォーキング」の効果とその方法を解説している本があります。
本日紹介するのは、京都府立医科大学医学部医学科卒業、米イェール大学、京都府立医科大学などを経て、信州大学医学部教授、信州大学大学院医学研究科教授を歴任して、現在は信州大学医学部特任教授で医学博士の能勢博さんが書いた、こちらの書籍です。
能勢博『健康寿命が10歳延びる「筋トレ」ウォーキング 決定版』(青春新書)
この本は、ニューヨーク・タイムズをはじめとした世界のメディアでも取り上げられた、やりやすく画期的なウォーキング法である「筋トレウォーキング」(=「インターバル速歩」)の効果と方法を紹介・解説し、筋力と持久力を増やして、健康寿命を延ばすことを提唱している書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.はじめに-最期の日まで楽しく元気に生きるため、歩き方を変えよう
2.筋トレウォーキングで、いくつになっても自分で歩ける!
3.なぜ「寝たきり」になってしまうのか
4.今日からできる! 筋トレウォーキング
5.医者も薬も遠ざける! 筋トレウォーキングの効果
6.よくある疑問を解消! 筋トレウォーキングQ&A
7.おわりに
この本の冒頭で著者は、人生100年時代、「元気に長生きできる体づくりをするためには、老化に伴って減少していく筋力と持久力を増やすための運動が必要になります。」と述べています。
筋力とは端的に言うと「パワー」のこと、持久力は「スタミナ」のことを指します。
加齢とともに加速していく「筋力と持久力の低下」(30歳代より、1年で1%ずつ筋肉量は減少)により、寝たきりになってしまう人が増えてきますが、主な原因は以下の3つです。
◆ 加齢による筋力、持久力の低下
◆ 生活習慣病にかかること
◆ 認知症
加齢による筋力、持久力の低下には、「サルコペニア」(加齢性筋減少症)と呼ばれる症状が大きく関係しています。
そこで、何歳になっても(80歳、90歳になっても)、筋肉を増やすための運動さえすれば、筋量の増加や、それに伴う体の変化によって筋力や持久力はぐんぐん向上していくそうです。
筋力を支える速筋に必要なのは、無酸素運動、いわゆる筋トレです。一方、持久力を支える遅筋は、有酸素運動によって鍛えられます。ウォーキングやジョギングなどの体を長く動かし、酸素を多く使う運動が有酸素運動です。
著者の能勢さんが提唱する「筋トレ」ウォーキングとは、「速歩きとゆっくり歩きを交互に3分間ずつ行う運動」です。具体的に、基本的な歩き方は次の通り。
1.「速歩き」3分間
2.「ゆっくり歩き」3分間
3.「速歩き3分間→ゆっくり歩き3分間」 × 5回を週4日以上
この本では、「速歩き」および「ゆっくり歩き」の基本的な歩き方について、イラスト入りで説明されています。実際に「筋トレ」ウォーキングを始められる方は、ぜひ本書を手に取って確認してみてください。
著者が指導してきた8700名の「筋トレ」ウォーキングの実施データでは、次のような効果が確認されています。
◆ ミトコンドリアの量を増やし、「炎症性サイトカイン」(=慢性炎症を起こす)というホルモンの分泌を抑える
◆ ミトコンドリアの活性を促し、生活習慣病のリスクを減らす
◆ 体温が上昇して、免疫機能が活発に働き、ウイルスなどの病原体の増殖を抑える
◆ 脳内の血流が改善し、認知機能の改善につながる
◆ 悪玉コレステロールと比較して善玉コレステロールが増えて、血流が増し、動脈硬化を防ぐ
◆ 肩、膝、腰などの痛みが緩和され、睡眠の質が上がる
◆ 自律神経の乱れが整い、「体の酸化」も防止してアンチエイジングになる
◆ 体内時計が整い、ミトコンドリアが活性化する
この本の最後には、「Q&A方式」にて、筋トレウォーキングに関する、よくある疑問に著者が答えています。
あなたも本書を読んで、健康寿命が10歳延びて、一生自分で歩けるための「筋トレ」ウォーキングを学び、実践してみませんか。
2021年3月6日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第200回】健康寿命が10歳延びる「筋トレウォーキング」にて紹介しています。
毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2436日目】