2014年11月30日、プロ野球で最後に消滅した近鉄バファローズから15年、「お荷物球団」「いてまえ打線」と呼ばれた個性あふれる球団の真実を、監督、選手、球団代表、ファンへの徹底取材で探った本があります。
本日紹介するのは、立教大学野球部4年秋に23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験し、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、現在はフリーランスでプロ野球関連の著書多数の元永知宏さんと、近鉄バファローズの最後の選手会長で、現在は野球場論家の磯部公一さんが書いた、こちらの書籍です。
元永知宏・磯部公一『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・磯部公一と探る』(集英社)
この本は、それぞれのイニングの表の章でチームの戦い・歴史を追いながら、裏の章でそれぞれの時代をつくった選手や関係者の証言をもとにその裏側を覗いて整理した書です。
本書は以下の20部構成から成っています。
1.故郷が本当になくなった球団
2.「お荷物球団」を初優勝に導いた西本幸雄
3.梨田昌孝の近鉄魂
4.近鉄から見た「江夏の21球」
5.栗橋茂の近鉄魂
6.仰木彬と「10・19決戦」
7.金村義明の近鉄魂
8.野茂英雄の出現、そして・・・
9.ラルフ・ブライアントの近鉄魂
10.「球団を見返すために」という選手も増えた迷走期
11.水口栄二の近鉄魂
12.球史に残る劇的な「最後」のリーグ優勝
13.浅川悟の近鉄魂
14.近鉄最後の監督、梨田昌孝のチーム作りの哲学
15.岩隈久志の近鉄魂
16.合併交渉、ストライキをめぐるそれぞれの想い
17.足高圭亮の近鉄魂
18.最後の大阪ドームもサヨナラ勝ち。すべての背番号は永久欠番に
19.磯部公一の近鉄魂
20.そして、近鉄魂とはなんだったのか?
この本の冒頭で著者は、「近鉄時代に当たり前だったことが、他の球団ではそうじゃないこと」「近鉄でしか許されないこと」「近鉄だからできたこと」などがたくさんあった、と紹介しています。
日本プロ野球の歴史を見ても、近鉄にしかない輝きがあった、ということです。
本書では、そうした輝きを「近鉄魂」と呼び、監督や選手、関係者、ファンなど幅広く取材し、その中味を明らかにしています。
それぞれの関係者の語る「近鉄魂」については、ぜひこの本を手に取ってお読みください。
とくに、以下の方々は近鉄バファローズを代表、象徴する人たちであり、その言葉は重いものがあります。
◆ 西本幸雄
◆ 仰木彬
◆ 野茂英雄
◆ 金村義明
◆ 岩隈久志
◆ 磯部公一
この本は、2004年に2リーグ制の維持と12球団のプロ野球が継続された時に、置き去りにされたのが近鉄だった、と著者は振り返ります。
近鉄バファローズと近鉄ファンという「人柱」のうえに、現在のプロ野球の繁栄がある、と本書の最後では記されています。
あなたも本書を読んで、「近鉄魂とはなんだったのか」を考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!