書評ブログ

『寿命が尽きる2年前』

「あなたは2年後の今日、生きている自信はありますか。」と問いかけ、「死ぬ時は早めに設定しておいたほうが、死ぬ時に悔いが少ないと思うのです。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1955年大阪生まれ、大阪大学医学部卒業、2003年にデイケアや在宅医療など高齢者医療に携わりながら書いた小説『廃用者』でデビュー、第2作『破裂』「平成版『白い巨塔』」と絶賛され、10万部を超えるベストセラーとなった医師、作家久坂部羊さんが書いた、こちらの書籍です。

 

久坂部羊『寿命が尽きる2年前』(幻冬舎新書)

 

 

この本は、「そもそも ”寿命” とは何かということからはじめて、どうすれば平均寿命や健康寿命を延ばせるのか、あるいは縮めなくてすむのか、寿命が尽きる前にどんな徴候があるのか」を見ていく書です。

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.寿命とは何か

2.寿命を延ばす方法

3.寿命に逆らう苦しみ

4.2年後の死は予測できるか

 

5.現代日本は心配社会

6.どちらに転んでも悩ましい現代医療

7.望ましい最期のお手本

8.寿命が尽きる2年前にすべきこと

 

 

この本の冒頭で著者は、「どうすれば、楽に死を受け入れられるのか。それはやはり悔いのない人生を送ることではないでしょうか。」と述べています。

 

そして、「言い換えれば、うまく生きるということです。高齢者だからといって、手遅れということはありません。残された時間をどう使うかによります。」と続けています。

 

 

本書の前半では、「寿命とは何か」および寿命を延ばす方法」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 健康寿命が大事だが定義が曖昧

◆ 寿命を縮めないこと

◆ ストレスが大きいと健康を害する

◆ 寿命は十分延びている、今後は中身が大事

 

 

この本の中盤では、「寿命に逆らう苦しみ」「2年後の死は予測できるか」および現代日本は心配社会」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 老いを否定するのは「負け戦」

◆ 寿命に逆らわない、逆らう延命治療は最悪

◆ 今は元気でも2年後はわからない

◆「どうせ死ぬ」を前向きに

 

◆ 常に何かを心配していないか。

◆ 正常値という数字に惑わされる日本人

◆ 高血圧が悪いとは限らない

◆ 無用の心配を作り出す健康診断

 

 

本書の後半では、どちらに転んでも悩ましい現代医療」「望ましい最期のお手本」および寿命が尽きる2年前にすべきこと」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 胃ろうをする選択、しない選択

◆ 医療は新興宗教か

◆ 不安より感動を

◆ 無頓着力、満足力、感謝力

 

◆ 弱みにつけ込むビジネス

◆ ライオンは野菜を食べない、でも健康

◆ 時間は有効に使おうと思えば思うほど足りなくなる

◆ 人生最後の2年間は、我慢してきたことを試してみる

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「ふだんから死を意識して、悔いのないように生きていれば、死に直面しても受け入れられるはずだと思っています」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、「どうすれば人生の最後をうまく仕上げられるか」を改めて考えてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2948日目】