書評ブログ

定年後の知的生活に『人生を面白くする本物の教養』

「本を読み、人に会い、旅をする」をモットーに、「自分の頭で考え抜く」ことを提唱している書があります。本日紹介するのは、読書家として知られる経営者である出口治明さんが書いた、こちらの新刊新書です。

 

 

出口治明『人生を面白くする本物の教養』(幻冬舎新書)

 

 

 

この本は、世界のリーダーというレベルでの「教養」をテーマにした書です。著者によれば、教養は知識とイコールというわけではありませんが、グローバルなビジネス社会を生きるうえでの武器になるという側面もある、ということです。

 

 

世界標準の舞台に立てば、教養のあるなしがビジネスの成否を左右するというシビアな現実があります。そうした中で、日本はどのような舞台でも通用するグローバルな人材の育成を目指すべき時期に来ています。

 

 

本書はそういう問題意識の下に、著者の出口さん自身が身を持って経験してきたことから学んだ原理原則を述べたもので、「世界標準の教養」に関する考察と言えます。

 

 

 

本書は以下の10部構成から成っています。

 

 

1.教養とは何か

 

2.日本のリーダー層は勉強が足りない

 

3.出口流・知的生産の方法

 

4.本を読む

 

5.人に会う

 

6.旅に出る

 

7.教養としての時事問題-国内編-

 

8.教養としての時事問題-海外編-

 

9.英語はあなたの人生を変える

 

10.自分の頭で考える生き方

 

 

この本では、日本生命保険の役員から還暦で起業して、ベンチャーのライフネット生命を立ち上げた経営者としての出口治明さんのポリシーが存分に発揮されています。

 

 

豊富なビジネス経験に加えて、海外経験や起業した経営者としての体験など、現代の複雑化した世界のビジネス社会で生き抜く知恵が本書からは読み取れます。

 

 

それを本書では、「本物の教養」と呼び、現在の日本の若きビジネスパーソンへのメッセージとして、著者の体験が語られています。

 

 

私は出口さんの10年下の世代ですが、本書に書かれた著者の思いはよく分かります。出口さんが若いと時に出向していた日本興業銀行産業調査部は、私の出身組織でもあり、親近感も覚えました。

 

 

本物の経営者が語る、「世界に通用する教養」に関する書として、一人でも多くの日本の若者に本書を手に取ってもらいたいと思います。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!

 

 

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