「人生は意思決定の連続です。選択力を磨き、あなたの人生をさらに輝かせてください。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、富士銀行、厚生省勤務を経て、ハーバード大学行政大学院などで学んだ後、現在は慶應義塾大学総合政策学部教授の印南一路さんが書いた、こちらの新刊新書です。
印南一路『人生が輝く選択力-意思決定入門』(中公新書ラクレ)
この本は、著者の印南さんがこれまでの経験で考えてきた、どうしたら個人として、そして組織として、質が高くスピード感のある「すぐれた意思決定」ができるのかをベースに書かれています。
つまり、意思決定のために有効となる技法を誰でも使える形にまとめ、解説した書になっています。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.「帯に短し、たすきに長し」からベストを選ぶ-総合評価法
2.膨大な選択肢から的確に選ぶ-突出評価法と事前選抜
3.場面別に適切なものを素早く選ぶ-自動選択機
4.どこまで会議は効率化できるか-集団力学による意思決定
5.すぐれたグループの意思決定-思考を大きく発散させて効率的に収束させる技法
この本の前半では、難しい意思決定の状況を三つにパターン化し、日常生活の些細な決定から人生を左右する大事な選択の場面まで、具体例を出しながら対処法を示しています。
まず最初のパターンは、「どの選択肢も完璧なものではないので、うまく選択できない」ケースです。いわゆる、「帯に短し、たすきに長し」の状況です。この場合は「総合評価法」が向いています。
二番目のパターンは、「選択肢が多すぎて、的確に選択できない」ケースです。この場合は、「突出評価法」という方法を用いて飛び抜けた選択肢を選んだり、目的に応じた事前選抜を組み合わせたりすることで活路が開けます。
三番目のパターンは、「条件が多く複雑で、素早く選択できない」ケースです。この場合の対策としては、「自動選択機」というテクニックがあります。
また本書の後半では、集団の意思決定の場の典型である「会議」を取り上げ、集団で効率的な意思決定をするにはどうすればよいかを解説しています。
そして、会議の目的別にその質と効率を高める実践的な方法として、「思考を大きく発散させてから収束する」ことの重要性や、ブレインストーミングの正しいやり方、「悪魔の弁護人」といったテクニックを採り上げ、反対意見の表明を尊ぶ組織文化の重要性に触れていきます。
この本では、会議を次の4種類に分類して、それぞれの会議について、意思決定の質とスピードを上げるための手法や留意点を解説しています。
1.情報共有のための会議
2.アイデア生成・問題解決のための会議
3.合意形成・動機付けのための会議
4.決定への正当性付与のための会議
会議は一見、「三人寄れば文殊の知恵」で、意思決定の質が上がりそうに感じますが、集団力学をうまくマネジメントしないと期待された結果は出ません。
したがって、会議の目的に応じて、意思決定の質、スピード、満足度・受容度のどれを最も重視すべきかを考えるべきだ、と本書では述べています。
意思決定のための具体的な技法としては、「悪魔の弁護人」、「満場一致は無効の原則」、「2回投票制」、「思考をブレインストーミングなどで大きく発散させて効率的に収束する」などが紹介されています。
あなたも本書を読んで、すぐれた意思決定の技法を学んで、意思決定の連続である人生を輝かせてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を