書評ブログ

『補欠のミカタ レギュラーになれなかった甲子園監督の言葉』

「指導者になるためには、周囲を納得させるだけの選手としての実績がなければならない。うまい選手でなければ、指導に携わってはいけない。」と一般的には思われているだろうが、野球のルールブックにも教則本にも書いていない、と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1968年愛媛県生まれ、立教大学野球部4年時に23年ぶりの東京六大学優勝を経験、大学卒業後は出版社に勤務し、47歳でフリーランスのスポーツライターになった元永和宏さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

元永和宏『補欠のミカタ レギュラーになれなかった甲子園監督の言葉』(徳間書店)

 

 

この本は、レギュラーになれなかった甲子園監督に話を聞き、異なる経験を持つ7人の監督が行うそれぞれの指導哲学や、その共通点、そして「指導者にとって大切なものは何なのか?」について考えている書です。

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

1.名門・早稲田を支えた控えのキャプテン

2.29歳の監督がつかんだ甲子園の切符

3.” 松井秀喜5敬遠 ” をベンチで見た男

4.全員野球の神髄を求めて

5.少年野球に新風を吹き込む

6.1000日で日本一を目指す ” 補欠監督 ”

7.プロ野球で一流になれなかった苦労人

 

 

上記の各章がインタビューした7人の甲子園監督になっていますが、それぞれ以下の方々です。(継承略)

 

◆ 越智 良平(聖カタリナ学園)

◆ 尾崎 直輝(國學院久我山)

◆ 中矢 太(済美)

◆ 佐藤 俊(鶴商学園・現 静岡東)

◆ 島田 達二(高知)

◆ 須江 航(仙台育英)

◆ 中村 良二(天理)

 

この本の最後で著者は、1996年夏の甲子園で「奇跡のバックホーム」で全国優勝を飾った松山商業(愛媛)の監督だった澤田勝彦さんをもう一人の「レギュラーになれなかった監督」として紹介しています。

 

 

澤田監督は指導者として、かつての教え子一人ひとりを鮮明に記憶していて、当時の指導の言葉や哲学が披露されています。以下のような素晴らしい言葉です。

 

「目標は甲子園、目的は人間形成」

「甲子園に行ったらえらいんか、四番やエースがえらいんか?そんなことありゃせんわい。卒業してからが勝負や。」

「日本一のボール拾いになれ」(松山商業部訓)

 

 

本書の締めくくりとして、「レギュラーになれずに悩み、苦しみ、もがいた経験が彼らの指導哲学に大きな影響を与えたことは間違いない。」と著者の元永さんは述べています。

 

 

あなたもこの本を読んで、これからの指導者が目指すべき道を学んでみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2504日目】