書評ブログ

『人を大切にする経営学講義』

「正しい経営」「人を大切にする経営」「社員とその家族第一主義経営」をさらに進めようとする考えている企業経営者に向けて参考になるように書かれた本があります。

 

 

本日紹介するのは、人を大切にする経営学会会長で、法政大学大学院政策創造研究科教授坂本光司さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

坂本光司『人を大切にする経営学講義』(PHP研究所)

 

 

この本は、「企業経営とは何か・・・」とか「企業は何のために、この世に存在するのか・・・」とか、あるいは「企業は誰のものか・・・」といった「そもそも論」について、初心に帰り、また一昔前の学生時代に戻って考えて欲しい、という思いで書かれました。

 

 

 

本書は以下の15部構成から成っています。

 

 

1.企業経営とは

 

2.人を大切にする経営学とは

 

3.経営者の使命と役割とは

 

4.有効需要ではなく有効供給とは

 

5.正しい競争とは

 

 

6.非価格経営を進めることとは

 

7.業績とは

 

8.感動経営とは

 

9.人財経営とは

 

10.企業は環境適応業とは

 

 

11.大家族的経営とは

 

12.経営理念・高い志とは

 

13.人が育つ経営とは

 

14.五法良しの経営組織と生産性とは

 

15.国際経営とは

 

 

 

この本の冒頭で著者は、人財である社員は「コスト」、社外社員であるべき仕入先や協力企業は、コストであることはもとより、景気の調整弁と考えてしまう経営に警鐘を鳴らしています。

 

 

従来の経営学は、株主重視・管理重視・業績重視・成長重視・コスト重視で、「人を大切にする・人を幸せにするための経営学」とは真逆である、と本書では指摘しています。

 

 

 

そこで著者は、以下の2つの理由から、「人間第一主義経営」「五人を大切にする経営」「人を大切にする経営」「家族と社員第一主義経営」といった経営学の実行を世に問うてきました。

 

 

◆ 「企業は何のために存在するのか・・・」「私たちはなんのために働くのか・・・」というそもそも論

 

◆ 成長発展している企業は、「幸せ第一主義」「社員とその家族第一主義」「利他経営」

 

 

 

次に、著者が説く「五人経営」について、企業が大切にすべき五人とは、以下の人々だと解説しています。

 

 

1.社員とその家族

 

2.社外社員とその家族

 

3.現在顧客と未来顧客

 

4.地域住民(とりわけ障がい者や高齢者など社会的弱者)

 

5.出資者ならびに関係機関

 

 

 

また、本書の後半では、「感動経営」が求められるとして、以下の方向性を提示しています。

 

 

◆ 物から心

 

◆ 自利から利他

 

◆ 競争から共生

 

◆ 単独から共同・連携

 

 

◆ 戦略から目的

 

◆ 株主から社員

 

◆ 強者から弱者

 

◆ 経済性から社会性

 

 

 

さらにこの本の後半では、企業は「環境適応業」であると述べて、次の通り、「時代を読む五つの眼」を紹介しています。

 

 

1.主観ではなく客観(相手目線・第三者的目線)

 

2.短観ではなく歴史観

 

3.ローカル観ではなくグローバル観

 

4.現象ではなく原理・原則観(本質観)

 

5.机上観ではなく「現場・現物・現実」という三現観

 

 

 

そして「企業の社会的責任」として、以下の7つの責任を著者は提唱しています。

 

 

1.雇用責任

 

2.幸せ追求責任

 

3.生産責任

 

4.公正取引責任

 

5.法令遵守責任

 

6.地域貢献責任

 

7.納税責任

 

 

こうした企業が本来持っている社会的責任を全うしようとする「高い志」が、今の経営者には欠如していると、著者は何度も指摘しています。

 

 

それは、どのような形態の企業でも、社員や顧客、さらには取引先、仕入れ先がなければ、その活動は1日たりとも成り立たないし、社会の支援(上下水道、電気、ガスなどエネルギー、警察、消防、病院など)を受けることで、事業が存続しているからです。

 

 

あなたも本書を読んで、「人を大切にする経営学」を学んでみませんか。

 

 

 

速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』 を無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!

 

 

https://jun-ohsugi.com/muryou-report

 

 

では、今日もハッピーな1日を

 

速読・多読ができる読書術

無料レポートはこちら »