イラストレーター兼ライター兼まんが家であるフリーランスの著者が、出版社に用意してもらった税理士から、税金講座を開いてもらって、その理解する過程を本にしたものがあります。
本日紹介するのは、イラストレーター兼ライター兼まんが家というフリーランスの、きたみりゅうじさんが書いた、こちらの書籍です。
きたみりゅうじ『フリーランスを代表して申告と納税について教わってきました。』(日本実業出版社)
この本は、「フリーランスの笑うぶっちゃけ税金講座」を対話形式で書いたものですが、税金に関する素朴な疑問に、ベテラン整理士が本音で答えるトークで、引き込まれます。
まさに、そこが知りたい、という税金のキモが満載で、フリーランスの方にとっては、てっとり早く疑問が解決する実践的な書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.税金ってなんぞや?
2.カシコクいこう社会保険
3.記帳業務はシゴトの家計簿
4.ムダなく納税の青色申告
5.知らずにすまない消費税
6.いずれは見すえる法人化
7.しのびよる税務調査の影
本書では、所得税の基本から始まり、分かりにくい社会保険について、そのポイントを明快に説明しています。
とくに、サラリーマンと違う「国民健康保険」について、「一人あたりいくら」になる、という扶養家族の保険料負担が増える仕組みは、理解していない人が多いでしょう。
また、「国保組合」と呼ばれる、国民健康保険の組合についても紹介されていて、参考になります。
そして、青色申告を選択することのメリットが、将来も見据えて、丁寧に解説されています。とくに青色申告特別控除の10万円と65万円の違いや、65万円のための次の「三要件」は重要です。
◆ 事業的規模であること
◆ 貸借対照表を提出すること
◆ 申告期限内に確定申告書を提出すること
さらに、複式簿記の仕組みについても、思い切って簡略化した説明が分かりやすくて、理解が進みます。
日々の事業活動を、五要素(資産、負債、資本、収益、費用)に振り分けながら帳簿につけていく、という本質が分かります。
そうやって振り分けたものが、「貸借対照表」や「損益計算書」という集計表になる、という仕組みです。
また、振り分け方も、左(借方)にプラスを書くか、右(貸方)にプラスを書くかというルールも分かりやすい解説が光ります。
資本・負債は右側にプラス、資産は左側にプラスで、貸借対照表に集計されます。
また、収益は右側にプラス、費用は左側にプラスで、損益計算書に集計されます。
それらの仕組みを簡単なイラストにもまとめていますので、複式簿記の基本が何度聞いても理解できない方は、ぜひ本書の解説とイラストをお読みください。
本書の後半では、よく論点になる、減価償却の特例として、「少額減価償却資産(30万円未満)の一括償却」措置について記されています。
決算期末前に、パソコンの更新や、その他設備投資を行うのに便利です。
本書の最後では、個人事業者から法人化するタイミングや、税務調査の実際についても触れられていてイメージが湧きます。
この本はとにかく表現も会話調で分かりやすく、スッと頭にも入って、数字が苦手なフリーランスの方にはお薦めです。
あなたも本書を読んで、フリーランスの申告と節税について、学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を