「超ビギナー向け!本書に書かれたとおりにExcelを操作するだけで、統計学の基礎が身につく!」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、データ活用・分析のプロで、エクセルを活用したデータマイニング手法を中心に、予測データ解析の指導に取り組んでいる米谷学さんが書いた、こちらの書籍です。
米谷学『ビジネスマンのためのデータ分析&活用術』(フォレスト出版)
この本は、「その数字、裏づけあるの?」という質問を蹴散らすために、熱意だけではなく、統計学の初心者が「数字の裏づけ」をつくるための書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.意思決定には熱意や人数よりもデータが命
2.自分の意見をグラフで表すための思考とスキル
3.不規則なデータから特徴をつかむ技術-平均値・中央値・標準偏差
4.予測のために相関関係の強さ・弱さを読み解く
5.相関関係を利用して未来の数字を予測する-単回帰分析
この本の冒頭で著者は、まず以下の5つの点に注目するだけで、誰でも情報に対する感性が研ぎ澄まされる、と述べています。
◆ 論点・目的・定義を明確にする
◆ 相関関係と因果関係の混同を排除し、他の要因を探す
◆ 因果関係の方向に誤りがないか確認する
◆ 量の概念を無視しない
◆ 一部の正しい情報だけに注目しない
そして、ビジネスにおいて、データ活用や統計学が必要なのは、次の理由によります。
◆ データさえあれば、誰でも分析結果を再現できる
◆ これまでの傾向、規則性や法則性が見えてくるので、意思決定までの過程を明らかにできる
◆ 意思決定までの過程を説明・説得しやすくなる
つまり、一見、あいまいに見える情報を見える化する、すなわちデータ化することで、いつでもどこでも活用することができるようになるのです。
次に本書では、ビジネスデータの扱い方について、以下の5つの扱い方をを理解するよう説明しています。
◆ データを集めること
◆ データを使える状態にすること
◆ グラフにすること
◆ 相関関係を探ること
◆ 属性別の傾向を探ること
この本の中盤以降には、様々なタイプのグラフ紹介や、エクセルでグラフを作るための操作方法が述べられています。
さらに、グラフ以外の方法でデータの特徴を把握できる平均値・中央値・標準偏差という概念について説明されています。
また、本書の後半では、データ分析の最終段階として、「予測」のための前準備や、相関関係の見極め方についても解説されています。
そして続けて、相関関係を利用した「単回帰分析」という方法で、具体的な数値を「予測」する方法を説明しています。
回帰分析というのは、言葉では聞いたことがあるけれども正確に理解できている人は意外と少ないでしょう。この本では、次のように、「回帰分析」を明確に説明しています。
「回帰分析とは、まず予測したい項目(目的変数)を1つだけ準備し、目的変数と関連して動いている要因(説明変数)を用意するわけですが、説明変数が1つだけの回帰分析を単回帰分析と呼び、2つ以上のときの分析を重回帰分析といいます。」
この本の最後で著者の米谷さんは、「数字が人間を動かすのではなく、人間が数字をうまく使ってこそ、共通の理解が生まれ、意思決定ができる」と述べています。
また、本書では、「説明できることが大切だ」と繰り返し述べられていますが、統計学もまた「伝える技術」であり、コミュニケーション・ツールなのだ、ということです。
著者の米谷学さんは、統計学を「伝える技術」と位置付け、コミュニケーションを重視されていますが、自らの活動として、自分テレビである「伝えるチャンネル」(通称、ツタチャン)を毎週水曜20:00から生放送で配信しています。
本日はその第26回目の配信に当たる日ですが、私、大杉潤がゲストで出演させていただきます。併せて、ぜひ一度、ツタチャンもご覧ください。
私、大杉潤は、「まちの本屋」再生プロジェクトとして、クラウドファンディングにより、読書交流会とトークショー・イベントを開催しています。
ぜひ、一緒に「まちの本屋」を応援しませんか。
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では、今日もハッピーな1日を