ドキュメンタリー『定年前起業への道-57歳からの挑戦!』の第47回は、「出版で夢をつかむ」の「その2」です。
≪ 知的アウトプット術とは?≫
出版を実現させるには「アウトプット」すなわち、「書く」ことを鍛えなければなりません。
本日紹介したいのは経営コンサルタントの小宮一慶さんが書いている、こちらの本です。
小宮一慶『小宮式 知的アウトプット術』(すばる舎)
この本は、ビジネスの肝である「書く力」をいかにしてつけるか、に焦点を当てて書かれています。
《 書くことで大切なのは「バリュー」と「インパクト」 》
著者の小宮さんの結論は、「話せる人は書ける」です。そして、大切なことは、書く際に「読み手を意識する」ということです。
つまり、「読み手が誰なのか」、「読み手の興味は何か」を常に考えなければなりません。具体的には次の2点が必要です。
1.「バリュー」 = 読み手にとって価値があること
2.「インパクト」 = その内容が相手の心に残ること
すなわち、うまい書き手とは、上記の「バリュー」と「インパクト」を意識して書く人だ、ということです。
アウトプットの量を増やすには、アウトプットを効率的にこなすしかありません。書く時間を短縮するのです。
本書によれば、すばやくアウトプットするために必要なのは、以下の3点です。
1.書く前の段取りをしっかり行う
2.書くときには集中して全力で書く
3.書くことに慣れる
ただし、これだけでは、書いた文章が相手にアピールし評価してもらえるかどうかわかりません。そこで大切なのは以下の2点を考えて書くことです。
1.読んでもらう対象は誰か
2.彼らは何を求めているのか
そうです。先ほど述べた「バリュー」と「インパクト」です。読み手のニーズや読解力を意識して書かなければ、ただ単に書き連ねているだけになってしまします。
《 書く内容は「関心」と「仮説」がポイント 》
また、書き手が興味を持ってくれる内容を用意するには、「関心」と「仮説」を持つことが大切です。
価値ある内容を「書く」(=アウトプットする)ためには、質の高い「インプット」をすることが、絶対条件です。
そして、「インプット力」を高めるには、普段からアンテナを張って情報や知識を取り入れ、それに対して考えるということをしていなければなりません。
優れたアウトプットを出すためには、日々意識して、たくさんのインプットを続けていくことが欠かせないのです。そのために大切なのが以下の2点です。
1.関心
2.仮説
「関心」のないものは見えません。見えても「仮設」がないと正確には見えないのです。
著者によれば、効率的なインプットは次の6つからする、ということです。
1.人からのインプット
2.本からのインプット
3.テレビ
4.新聞
5.雑誌
6.インターネット
それぞれ特性があり、留意点がありますが、さまざまな方法でインプットしていくことが重要だ、ということです。
《 アウトプットで大切なのは「論理的思考力」 》
次に「アウトプット」で重要なことを著者は述べていますが、それはずばり、「論理的思考力」だと言います。
現代の世の中は「複雑系」であり、物事の「本質」を捉えることに価値があるからです。
「情報」は、そのままでは役に立たず、それを「知恵」に進化させるには、「論理的思考力」が必要なのです。
多くの「情報」の中から「どの情報を選ぶか」という「選択」する能力も必要になってきます。
そして、「論理的思考力」を高める、もっともよい方法は、評価の高い「論理的思考力の高い本」を理解できたと思うまで時間をかけて深く読むことだ、と著者は言います。
本書の最後には、「小宮式文章作成術」として8つのポイントが紹介されていますが、興味ある方はぜひ本書をお読みください。
私は、「知的アウトプット」の本質と、そのために必要な日々の活動、心構えが、本書を読んでよく分かりました。「商業出版」を目指して、日々、研鑽を積みたいと思います。
2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと120日です。皆さんの温かい励ましや応援をどうかよろしくお願いいたします。