食品を消化スピードにより「ファスト」「ニュートラル」「スロー」の3パターンに分類することで、理想的な腸の流れが理解しやすくなり、具体的に食品の「良い組み合わせ」と「悪い組み合わせ」の例も示している本があります。
本日紹介するのは、イタリア在住フランス国籍で、ドイツのハイルプラクティカー(代替医療専門医)、イギリス自然療法士協会会員の世界的に著名な自然療法士、オステオパシストのフランク・ラポルト=アダムスキーさんが書いた、こちらの書籍です。
フランク・ラポルト=アダムスキー『腸がすべて 世界中で話題!アダムスキー式「最高の腸活」メソッド』(東洋経済新報社)
この本は、消化管に注目した包括的な健康法である「アダムスキー式腸活法」を実践することにより、「腸の汚れ」を取り除き、理想的な腸の流れが維持されて免疫力が高まり、「体調不良改善効果」も期待できるメカニズムをわかりやすく解説している書です。
本書は以下の6部構成からなっています。
1.体のすべてをコントロールする「腸の2つの流れ」を知ろう
2.本当に恐ろしい「7大健康リスク」とは?
3.やってはいけない! あの食事法の「落とし穴」を徹底解説!
4.「理想の腸」になるために まずは「7つの超基本」を実践しよう!
5.「食べ合わせ」を変えるだけで、腸がみるみる輝きだす!<食べ合わせ編>
6.毎日の腸活習慣で「最高の腸」をキープする!<スーパーフード&まとめ編>
この本の冒頭で著者は、「消化の速い食品(ファスト)」と「遅い食品(スロー)」が組み合わさると、消化管の流れが驚異的に遅くなること(18時間かかることも!)や、腸が詰まる」こと、さらに健康維持の基本である規則的な排便リズムが崩れることを発見した、と述べています。
そして腸は「生命の原動力」であり、病気の予防に際して、腸が決定的な役割を担っている、と著者は言います。
つまり、「アダムスキー式腸活法」を通して、新しい健康的なライフスタイルの基盤になる習慣を、できるだけ多くの人に広め、私たちを苦しめる問題の原因を根本から取り除き、「幸せな人生」へとつながっていくことを、この本では目指しています。
本書の前半では、以下のような「腸の2つの流れ」を整理して説明しています。
◆ タテの流れ: 口から取り込んだ食べ物を大腸の終わりまで下ろし、不必要な成分や有害な成分を体から取り去る
◆ ヨコの流れ: 体が消化によって蓄えたい物質を取り込み、血液中に存在する有害な物質を除去する
続いて、「腸の乱れ」が原因で起こる本当に恐ろしい「7大健康リスク」を次の通り挙げて解説しています。
1.頭痛: 頭に酸素が届かなくなる
2.不眠: 原因はストレスだけではなかった!
3.肌荒れ: 乾燥肌は遺伝ではない! 腸のトラブルが原因だった
4.腰痛: 腸との意外な関係が明らかに!
5.コレステロール:「体にいい脂肪」が取り込める
6.泌尿器の汚れ:「詰まりをとる」ことで本質的に解決
7.食道裂孔ヘルニア: 十二指腸の「たまった汚れ」を剥がそう
次に、やってはいけない5つの食事法の「落とし穴」を以下の通り指摘しています。
◆ カロリー制限ダイエット
◆ 炭水化物抜きダイエット
◆ デトックス
◆ 断食
◆ 水飲み健康法
これらの健康法については信奉して実践している人も多いと思いますので、詳細についてはぜひこの本を読んで、その理由を確認することをお薦めします。
本書の後半では、アダムスキー式最高の腸活を、3段階にて解説しています。第一段階として「7つの超基本」を次の通り説明しています。
1.スマホを置いて、時間を確保!「マインドフルな食事」を心がける
2.「理想的な腸の流れ」を知る
3.腸に必要な「すき間」をつくってあげる
4.果物や非加熱のオイルをとる
5.食事のときは携帯を手放す
6.水は「軟水」を選ぶ
7.「食べ物のコーディネート」を知る
このアダムスキー式最高の腸活を実践することで、誰でも数ヶ月で、日々苦しめられている不快感から解放され、次のような症状の改善が期待できる、と著者は言います。
◆ 下痢や便秘が改善
◆ 肝臓、胆嚢、すい臓にかかわる問題が和らぐ
◆ 小腸と腎臓に関係する病気も改善
◆ 鼻炎や喘息、アレルギー、皮膚炎も改善
続いて、アダムスキー式最高の腸活の第二段階として、「食べ合わせ」について解説しています。まず食べ物の「消化スピード」には以下の3パターンがあることを示しています。
◆ ファスト(消化の速い食品): 消化管を30分ほどで通過
◆ スロー(消化の遅い食品): 消化に8~10時間かかる
◆ ニュートラル(どちらでもない食品): 一緒に食べた食品の消化スピードを速める
ファストのカテゴリーに入る食品は、すべての果物、ドライフルーツ、ジャム、レモン、トマト、かぼちゃ、パプリカ、唐辛子、カレー粉、はちみつ、緑茶、ヨーグルトなどです。
これらの食品は、消化の遅い食品(スロー)と一緒に食べてはいけない、とこの本では説明しています。
また、スローのカテゴリーに入る食品は、ファスト以外の食品すべてで、野菜、パスタ、パン、米、ピザ、穀類、肉、魚、チーズ、卵、豆、豆腐、くるみ、ヘーゼルナッツ、アーモンドなどです。
例外として、野菜ではナス、玉ねぎはニュートラル、そのほかにんにく、ハーブ、ワイン、牛乳、砂糖、紅茶、コーヒー、ビターチョコレートもニュートラルになります。
以上のことから、ファストとスローという「組み合わせNG」の事例として、次の10事例を挙げています。
◆ トマトソースのパスタ
◆ ピッツア・マルゲリータ
◆ タンドリーチキン
◆ カプレーゼ(モッッツァレラチース×トマト)
◆ チーズとフルーツ
◆ 生ハムメロン
◆ かぼちゃのリゾット、パン、パスタ
◆ 魚にレモン汁
◆ 野菜のピリ辛ソテー
◆ フルーツタルトなど果物を使ったお菓子
さらに「最高の腸活」成功のための4つのポイントを以下の通り挙げています。
1.「消化の遅い昼食」は、「消化の遅い朝食」から5時間以上空けてとる
2.「消化の速い軽食」は、「消化の遅い食事」から5時間以上空けてとる
3.「消化の遅い夕食」は、「消化の速い軽食」から1時間半以上空けてとる
4.「消化の遅い昼食」は、好みで「消化の速い昼食」に変えてもOK(夕食も同様)
アダムスキー式最高の腸活の第三段階として、「最高の腸」をキープするスーパーフードのベスト10を次の通り紹介しています。
1.果物<ファスト>
2.トマト<ファスト>
3.にんにく<ニュートラル>
4.ブロッコリーとキャベツ<スロー>
5.くるみ<スロー>
6.赤ワイン<ニュートラル>
7.ビターチョコレート<ニュートラル>
8.緑茶<ファスト>
9.ウコン<ニュートラル>
10.大豆<スロー>
この本の締めくくりに著者は、「アダムスキー式・最高の腸活」のまとめとして、以下の3点を提唱しています。
◆「第二の脳」である腸を磨けば、あらゆる病気の予防につながる
◆ 健康な腸は、免疫力を高め、感情もコントロールできる
◆「腸の健康」は「体と脳の健康」にもつながる
本書の冒頭には「アダムスキー式、月別食品分類一覧」などのまとめ表、また巻末には、次の3つの特別付録が掲載されていて参考になります。
◆ よくある15の質問に答えます!
◆ おすすめ腸活メニューを紹介します!
◆ アダムスキー式、月別食品分類一覧
あなたも本書を読んで、「アダムスキー式・最高の腸活」を実践して、体と心の健康、幸せな人生を実現してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2506日目】