現代社会で知的生活を送るために必要な教育とは何か、について記した書があります。
本日紹介するのは、現役では最大の個人での蔵書コレクションを持つ多読家で作家の渡部昇一さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
渡部昇一『知的生活の準備』(KADOKAWA)
この本は、著者の渡部昇一さんが1976年に刊行してベストセラーとなり、今も売れ続けている『知的生活の方法』(講談社現代新書)を、40年を経て、現代の環境に合わせて書き直したものです。
もともと40年前に書かれた『知的生活の方法』は、著者が実践してきたことを、当時の著者よりも若い20代や30代の学者や研究者へのアドバイスを書いたものです。
刊行から40年経ち、時代も変化したことから、現代社会においては「知的生活」を送るための前提としていた環境にも変化が生じてきました。
そこで、「知的生活」を送るためには、その「方法」のみならず、「準備」も必要ということで、本書が執筆されました。
本書は以下の2部構成に分かれていて、それぞれ著者が「知的生活の準備」として大切だと思うことを紹介しています。
1.教養を身につけることについて
2.教養を深めることについて
まず前者の「教養を身につけること」については、以下の大切なことを提唱しています。
◆ 義務教育以前いに「良い話」に触れる
◆ 活字への親しみを深める
◆ 読書を通して世界を広げる
◆ 歴史や講談から英雄的気質を学ぶ
◆ 辞書が学問への扉を開く
また、「教養を深めること」については、以下の項目を挙げています。
◆ 歴史が歴史に及ぼす影響から考える
◆ リーダーの振る舞いとして大切なことを考える
◆ 戦争について考える
◆ 歴史観を考える
◆ 日本で一番英語が出来たと言われる石川林四郎について知る
◆ 国と辞書の関係を考える
◆ 書籍から「戦中の日本」の姿を考える
子供の頃の影響を著者は重視していて、歴史や論語、辞書などを知ることを挙げています。
また、ヘロドトスの『歴史』に始まり、先人の知恵、とくに結果から原因を考えることはできる、ということを説いています。
さらに、リーダー論や戦争について、ローマ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカなど、著者の問題意識と教養の深さは計り知れないものがあります。
すべてを理解することは私もとうてい不可能に思えますが、その「教養の深遠さ」については、本書でじゅうぶんに感じることができるでしょう。
あなたも本書を読んで、「知的生活の準備」に取り組んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を