「いまこそ自分たちの利益だけを追求しないで、少し視点を広げることが、思いやりのある社会、持続できる社会をつくるのではないかと思います。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1946年、富山県生まれ、東京大学卒業後、1969年に総理府(現内閣府)に入省、内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事、在オーストラリア連邦ブリスベン日本国総領事などを歴任して、2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め、2003年に退官、2004年から昭和女子大学教授、2007年から同大学学長、2014年から理事長、2016年から昭和女子大学総長を務めている坂東眞理子さんが書いた、こちらの書籍です。
坂東眞理子『与える人 「小さな利他」で幸福の種をまく』(三笠書房)
この本は、「与える」ことが相手にとってだけでなく自分にとっても幸せをもたらす、それは人を愛するのと同じように自分も相手も幸せにし、社会を温かく住みやすくするものだ、と伝えるために書かれた本です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.「与える人」こそ恵まれる
2.「共感力」が人を動かす
3.「本当の幸せ」はどこにある?
4.人とのキズナを見つめ直す
この本の冒頭で著者は、「一番伝えたいのは、与えることで自分が犠牲になったり利益が損なわれたりするわけではない、人によかれと思って行うことが結果として自分や社会を幸せにする、ということです。」と述べています。
本書の前半では、「与える人こそ恵まれる」について以下のポイントを紹介しています。
◆ 自己効力感こそが「貢献」から得られる最大の報酬
◆ 社会貢献をしていると「貢献寿命」がのび、「健康寿命」ものびる
◆ 利他主義は自分に返ってくる
◆ 誰かに気にかけてもらうだけで人は励まされる
この本の中盤では、「共感力が人を動かす」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 感謝は最高の「幸せに生きるコツ」
◆ 共感力は利他心をつくる基本
◆ 自分を励ます一番いい方法は人を励ますこと
◆ 大人になる(自立)とは、与える力を持つ存在になること
◆ 困っている人を見過ごさない「与援力」
◆「相談力」を磨く
◆「褒める力」を高める
◆「異質な人」を受け入れる
◆ 友人は選ぶものではなく、出会うもの
◆「小さな支え合い」が孤立を防ぐ
本書の後半では、「本当の幸せはどこにある?」および「人とのキズナを見つめ直す」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 自分がしてもらいたいことを相手にする
◆「いい経験」にお金を使うと人生が豊かになる
◆「他人のためにお金を使うこと」が一番いいお金の使い方
◆ 失敗はあなたの人生を豊かにしてくれる
◆ 互いに「応援する、感心する、褒める」関係をつくる
◆ たくさんの人があなたを応援している
◆「ゆるやかなご縁」を大事にする
◆ 性格は変えられなくても行動は変えられる
◆「家族を大切にする」とはどんなに忙しくても会話の時間を取ること
◆ 利己も利他も、最後は自分に返ってくる
この本の締めくくりとして著者は、「まずは縁のある人、共感できる人によかれと思って行動する、自分のモノやお金や時間だけでなく、経験や情報を与える、それがゆるやかな利他主義の実践につながるのではないか」と述べています。
あなたも本書を読んで、「小さな利他」で幸福の種をまく「与える人」になっていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3649日目】