書評ブログ

『AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方』

「AIを“使える人”が大きく飛躍する時代は、すでに始まっている」――そんな現実を突きつけ、生成AIを活用した新しい働き方を示す一冊があります。

本日紹介するのは、ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者として社会とテクノロジーの変革に取り組み、現在は千葉工業大学学長、デジタルガレージ共同創業者取締役兼専務執行役員Chief Architectを務める一方、非営利団体セーフキャストの共同設立者で理事も務めるなど多方面で活動。2011年から2019年までは米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長を務め、数多くの企業や団体の役職を歴任し、FlickrやTwitterなど世界的企業への初期投資家としても知られる伊藤穣一(いとう・じょういち)さんが書いたこちらの書籍です。

伊藤穣一『AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方』(SBクリエイティブ)

この本は、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場によって急速に変化する時代において、働き方・学び方・組織の在り方までを根本から再考し、「AIを便利なパートナーとして活用するためのリテラシー」を提示する実践的ガイドです。

本書は以下の5部構成から成っています。

1.働き方――仕事はDJ的なものになる

2.学び方――必要な学びを個人が選択する時代

3.イノベーション――創造は「0から1」でなくなる

4.組織づくり――リーダーシップとは「人間を見る力」になる

5.新時代をサバイブするAIリテラシー

 

この本の冒頭で著者は、AIが特別な専門家の領域から一般人の手に届くツールへと進化したことを指摘し、「AIをどう使いこなすかが、次世代の働き方を左右する」と述べています。

本書の前半では、「働き方」と「学び方」の変化について論じています。主なポイントは以下の通りです。

◆ AIによって既存の職業の働き方が根本から変わる

◆ 新しい仕事や産業構造がAIによって生まれる

◆ 仕事は「DJ的」な編集力・組み合わせ力が重要になる

◆ 学びは「ひとりで主体的に選ぶ」時代に突入した

◆ AI時代には専門性を伸ばす教育へのシフトが必須となる

 

この本の中盤では、「イノベーション」「組織づくり」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ AIと共に発想を磨くことで誰でも「0から1」を生み出せる
◆ クリエイティブの領域で地殻変動が起きている
◆ アイデアはAIとの共同作業でブラッシュアップされる
◆ DAOとAIによって「フェアな組織」が実現可能となる
◆ リーダーシップは「人を見る力」が最重要になる

 

本書の後半では、「AIリテラシー」の重要性に焦点を当てています。主なポイントは以下の通りです。

◆ AIスキルが新しいビジネススキルの基本になる

◆ プロンプトのコツをつかむことが成果を左右する

◆ ツール別に効果的なプロンプト作成法が存在する

◆ AIブームに乗った企業と乗り遅れた企業の差は大きい

◆ 未来のAIは「世界をよりフェアにする」可能性を秘めている

 

この本の締めくくりとして著者は、「AIをツールとして戦略的に使いこなす人から大きな飛躍を遂げる」と強調しています。

AIがもたらす新時代をどう生き抜くかを考えるすべての人にとって、必読の指南書です。

ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のYouTubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

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では、今日もハッピーな1日を!【3864日目】