本日紹介するのは、1955年東京都生まれ、東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業、博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)に入省し、理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉内閣・第1次安倍内閣ではブレーンとして政策に深く関与し、現在は株式会社政策工房会長、嘉悦大学教授として政策提言を続ける人気経済学者・高橋洋一(たかはし・よういち)さんが書いたこちらの書籍です。
高橋洋一『60歳から知っておくべき政治学』(扶桑社新書)
本書は、長年にわたり政権中枢を支え、霞が関・永田町・官邸の内部を知り尽くした著者が、いまの日本政治の「構造的な腐敗」と「再生の道筋」をわかりやすく解説した一冊です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.令和の政治争点は景気対策
2.国内外から中韓に侵食される主権
3.一筋縄ではいかない米ロのハンドリング
4.政官産にはびこる利権としがらみ
5.今さら聞けない「政治学」キホンのキ
本書の前半では、「令和の政治争点は景気対策」について、「政治の最大の争点は経済政策にある」として、停滞の原因と打開策を提示しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 政治は「国民の生活を豊かにする経済運営」であるべき
◆ 日本の長期デフレは、財務省主導の緊縮財政が原因
◆ 消費税増税が景気を悪化させ、国民の可処分所得を奪った
◆ 公共投資や減税による積極財政で景気回復を実現できる
◆ 政治家が「財務官僚の言いなり」から脱し、責任ある判断をする必要
この本の中盤では、「国内外から中韓に侵食される主権」および「一筋縄ではいかない米ロのハンドリング」について、国際関係の中で日本がいかに主導権を失っているかを分析しています。主なポイントは次の通り。
◆ 中韓による情報・経済・人的影響力の拡大が日本の主権を侵食
◆ 国内政策に外国勢力の影響が及ぶリスクを国民が認識すべき
◆ 米中対立の狭間で外交バランスを取るための戦略的思考が不可欠
◆ 米ロ関係の変化が日本の安全保障環境を大きく左右する
◆「外交は感情ではなく計算」――合理的な国家戦略が求められる
本書の後半では、「政官産にはびこる利権としがらみ」および「今さら聞けない政治学キホンのキ」について、「利権構造と政治の仕組み」を徹底的に分析し、市民が政治を理解するための基本知識を解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 政官財の癒着が政策の歪みを生み出している
◆ メディアの偏向報道が国民の判断力を奪っている
◆ 官僚の既得権構造を壊すには「情報公開」と「選挙参加」が鍵
◆ 民主主義は“選挙で終わり”ではなく“監視と対話の継続”が重要
◆ 政治を学ぶことは、自分の人生を守る最強のリテラシーになる
この本は、単なる政治評論ではなく、「自分たちの国をどう立て直すか」を問う実践的な指南書です。とくに、退職後の時間を社会のために活かしたいと考えるシニア層にとって “政治リテラシー” を磨く絶好の入門書となるでしょう。
政治に関心を失った大人世代こそ、今こそ「正しい政治知識」を身につけ、日本を尊厳ある国へと導く一歩を踏み出すときです。
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では、今日もハッピーな1日を!【3879日目】