「“人生の着陸” に備えて、自分の内なる宇宙に目を向けることが大切です。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、東京大学大学院を修了後、IHIを経て1996年にNASDA(現JAXA)の宇宙飛行士に選抜され、3回の宇宙飛行、4回の船外活動、そして3通りの異なる方法(滑走路、地上、水面)での帰還を世界で初めて成し遂げ、ギネス記録保持者でもある野口聡一(のぐち そういち)さんが、自らの経験をもとに50歳からの生き方を説いたこちらの書籍です。
野口聡一『宇宙飛行士・野口聡一の着陸哲学に学ぶ 50歳からはじめる定年前退職』(主婦の友社)
この本は、人生100年時代を迎える中、50歳以降のキャリアと生き方を見つめ直し、定年前に自らの“着陸地点”を設計するための哲学を、宇宙飛行士としての実体験を交えて語る実践的人生論です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.私がJAXAを辞めるとき
2.中高年を取り巻く働き方の現状
3.中高年の働き方改革
4.今こそ「弱さの情報公開」を
5.女性の退職・転職論
6.定年前退職から始まるセカンドキャリア
この本の前半では、「私がJAXAを辞めるとき」「中高年を取り巻く働き方の現状」について、以下のようなポイントで述べられています。
◆ 宇宙飛行士としてのキャリアを終え、定年前にJAXAを退職した背景
◆ 50代で直面するモチベーションの低下、収入の不安、アイデンティティの喪失
◆ エンゲージメントの低さが日本企業の生産性の低さ、日本のGDP低成長の真因
◆ アメリカの転職文化と日本の終身雇用制
この本の中盤では、「中高年の働き方改革」「今こそ『弱さの情報公開』を」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 家事力の低さが招く老後の悲劇
◆ DE&Iの実践とエンゲージメント、心理的安全性の関係
◆ 副業をステップにしてフリーランスに
◆ 自分の弱さや不安をオープンにすることで得られる信頼と共感
◆ ミッドライフクライシスを転機に、組織に依存しない生き方へシフト
本書の後半では、「女性の退職・転職論」「定年前退職から始まるセカンドキャリア」について、解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 女性が直面する退職・転職の課題とその乗り越え方
◆ 家事・育児を他人がカバーする
◆ 定年前に退職し、新たなキャリアを築くための棚卸しと人生設計
◆ 自分自身の価値を再発見し、社会に貢献する生き方
この本の締めくくりとして著者は、次の言葉(by ジョン・ドット、19世紀アメリカ人作家)を紹介しています。
「A ship is safe in the harbor, but that is not what ships are built for.」
(港に居る船は安全だ。しかし、それは船が造られた目的ではない。)
あなたも本書を読んで、50代からの人生を再設計し、自ら選ぶ “着陸地点” に向けて力強く踏み出してみませんか?
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では、今日もハッピーな1日を!【3737日目】