書評ブログ

『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』

「どうすれば、お金の不安から解放されるのか?」「本当に儲かる投資って、誰にでもできるの?」「最期に子どもたちへ、何を残せるだろう」――そんな想いを込めた、魂の書が誕生しました。

本日紹介するのは、医師として働きながら、50万円を50億円に増やした現役投資家・たーちゃんさんが、余命宣告を受けた今、2人の愛娘に向けて “人生最後の授業” として書き遺した渾身の書籍です。

たーちゃん『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)

本書は、1975年兵庫県生まれ、広島大学医学部卒の現役麻酔科医で、末期がんを宣告された医師であり、個人投資家でもある著者が、2人の娘へ「出し惜しみなし」で伝えた “本当に儲かる3つの投資術” を体系的にまとめた1冊です。

20代で資産1億円、30代で10億円、そして40代で50億円を築いた著者が、死を目前にしながらも「これだけは残したい」と思った投資の原理原則が、感情と実績に裏打ちされて描かれています。

本書は、以下の9部構成から成り立っています。

1.愛する娘たちへ

2.父さんは株で50万円を50億円に増やしたんだ

3.安く買って高く売る

4.安いから買うんじゃない 「資産」があるから買うんだ

5.安いだけじゃなく「稼ぐ力」を見極めて買おう

6.赤字の会社こそ大儲けできるんだ

7.「この株、よさそう」という根拠をいえる?

8.小さな違いが大きなリターンにつながる

9.50億円稼いだ先に見えてきたこと

この本の冒頭で著者は、「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」と述べています。株式投資の技術だけでなく、そこに込められた “生き様” “親心” が、読者の胸を打ちます。

本書の前半では、「バリュー株投資の基本」として、資産株・収益株の見極め方を紹介しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 投資の鉄則は「安く買って、高く売る」ことに尽きる

◆ 単に“安い株”ではなく、“価値ある株”を見極めるのがプロの技

◆ 資産バリュー株=会社が保有する「純資産」に注目して買う

◆ 収益バリュー株=「稼ぐ力」が株価に反映されていない銘柄を拾う

◆ 事業内容・IR情報・四季報から「お宝株」のヒントを探す習慣が重要

この本の中盤では、著者独自のメソッド「シクリカルバリュー株投資」が詳しく解説されます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 不況の業種・赤字企業にこそ“10倍株”の可能性が眠っている

◆ 景気循環の底で仕込むと、株価は短期間で数倍になることも

◆ アイフルやヒロセ通商など、著者の投資実績がリアルに描かれている

◆ 投資レポートの書き方が、勝率アップの秘訣になる

◆ 一度の勝負で大きな利益を狙わず、「再現性」を重視する姿勢が大切

本書の後半では、「投資の向こう側にある人生観」や、「お金を超えた幸福」の在り方が語られます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 資産が増えても、人生の本質は“誰とどう生きるか”にある

◆ 愛娘に「自分の価値で生きる力」を伝えることこそが最大の遺産

◆ 投資家は「数字を見る目」と「人間を見る目」の両方を育てるべき

◆ 小さな行動の積み重ねが、やがて大きな未来をつくる

◆ “死”を見つめることで、“今”をより丁寧に生きられるようになる

この本の締めくくりとして著者は、「とにかく歴史に残るような、私の死後百年後でも読み継がれていく投資本にするつもりで書きました。」と述べています。その言葉通り、本書には単なるマネー本の枠を超えた「命の授業」とも言える深いメッセージが込められています。

「お金を増やす」だけでなく、「何のために増やすのか」に気づかせてくれる、そんな1冊に仕上がっています。

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では、今日もハッピーな1日を!【3809日目】