「老後資金を考えるうえで、何よりも有効なのは長く働くことです。」「これからどんなスキルアップをして、どんな働き方をするのか。老後資金の面からも、人生を充実させるということからも非常に重要です。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、徳島県生まれで、大学卒業後、出版社に勤務し、1997年にNEO企画を設立して出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出し、現在は、新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆しているNEO企画代表、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんが書いた、こちらの書籍です。
長尾義弘『とっくに50代 老後のお金どう作ればいいですか?』(青春新書)
この本は、50代になって老後の「お金の不安」がある人が、「お金のプロ」であるファイナンシャルプランナーの著者に「貯金ゼロからの解決策」をぜんぶ聞いてしまおう、というコンセプトで書かれた書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.老後が不安な50代の「わたし」がFPさんにお金の質問を嵐のようにぶつけます!
2.「老後の資金」はどうしたらいいですか?
3.「年金」を増やす方法はありませんか?
4.「節約・貯蓄」のあらゆる方法を教えてください!
5.「保険」は今のままで大丈夫ですか!?
6.「教育費・住居費」で、もうギリギリです・・・
7.「運用」はやったほうがいいですよね?
8.それでも「老後の資金」が足りません!
この本の冒頭で著者は、「50代になっても、老後に向けた資金作りをする方法はいっぱいあります。」と述べています。
そして、「毎月の出費を効率的に減らすためのポイントや、年金を確実に増額する方法、保険を見直すコツ、上手にお金を運用して増やすノウハウなど、たっぷりお教えしましょう。」と続けています。
本書の前半では、「老後の資金はどうしたらいいですか?」および「年金を増やす方法はありませんか?」という問いについて、著者が以下のポイントを説明しています。
◆ 還暦を迎える人たちの貯蓄額は二極化
◆ ゆとりある生活費は月36万円、最低生活費は月22万円
◆ 長く働くことが老後生活を楽にする最大のポイント
◆ 年金を増やすには、給料を上げるが年金受給を繰り下げる
◆ 男性は72歳まで、女性は75歳まで年金受給を繰り下げていい
◆ 基礎年金と厚生年金、どちらか一方を繰り下げることも可能
◆ 少子高齢化でも年金制度は崩壊しない
◆ 年金は老後資金の柱
この本の中盤では、「節約・貯蓄のあらゆる方法を教えてください!」「保険は今のままで大丈夫ですか!?」および「教育費・住居費で、もうギリギリです・・・」という悩みについて、解決策を提示・説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 大きなお金(家具、保険、車)を節約する
◆ 継続した節約には固定費の見直しがよい(携帯電話など)
◆ クレジットカードによる「ポイ活」もお勧め
◆ 夫婦別々の財布より、お金に強いほうが管理したほうがいい
◆ 保険の見直しは、大きなライフイベントがあるとき(住宅購入、子どもの独立)
◆ 医療保険はかなり優先度の低い保険
◆ がん保険には入っておくことがお勧め
◆ 個人年金保険よりは、iDeco や NISA を
◆ 70歳まで働くようにすれば、ゼロからでもある程度の老後資金を貯めることができる
◆ 家族のあり方にかかわる大きな出来事は、ライフスタイル全体を見直す絶好の機会
◆ 貯蓄がゼロにならないように住宅ローンの一部を繰り上げ返済を
◆ リフォーム費用は用意しておく必要がある
本書の後半では、「運用はやったほうがいいですよね?」および「それでも老後の資金が足りません!」というテーマで著者が解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ もらったばかりの退職金をすぐに運用につぎ込まない
◆ 運用ならまずは税制優遇のある iDeco から
◆ できるだけ管理手数料の低い金融機関を選ぶ
◆ インデックス型投資信託がお勧め
◆ 運用未経験者なら、つみたてNISAがお勧め
◆ 仮想通貨やFXはリスクが高く、老後資金の運用には向かない
◆ 定年退職でも失業給付をもらえる
◆ 自営業者やフリーランスは、60歳以降の任意加入や国民年金基金の活用で年金を増やせる
◆ 60代をどう生きるのか、どう働くのかが重要
この本の「老後のお金」の作り方についての考え方は、私が拙著『定年ひとり起業』(自由国民社)および3月28日に刊行予定の『定年ひとり起業 マネー編』(自由国民社)にて私が提唱している方法と同じです。それはずばり、「長く働き続けること」です。
あなたも本書を読んで、50代からの「老後のお金の作り方」を知り、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2712日目】