「これだけ厳しい状況に置かれた日本経済はもうオワコンかといえば、そうではない。国や組織に寄りかからず、個人として、したたかに自分の身を守りながら、自分なりに楽しく幸せな人生をつくっていくことはできる。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1955年北海道生まれ、元日本マイクロソフト代表取締役社長、投資コンサルティング会社インスパイア設立、現在は書評サイトHONZ代表も務める成毛眞さんと、1960年生まれ、元産業再生機構COO、現在は経営共創基盤(IGPI)グループ会長、日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長の冨山和彦さんが書いた、こちらの書籍です。
成毛眞・冨山和彦『2050年日本経済再生戦略』(SB新書)
この本は、「構造的衰退国家・日本にあって、ビジネスパーソンは、いかに未来に備えるか」について、単なる経済予測ではなく、具体的戦略を描いた希望の書です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.「100%自己責任時代」が始まる
2.日本経済再生戦略
3.これからの日本をどう生きるか
4.日本経済を救う処方箋
この本の冒頭で著者は、「今の現役世代は国に頼るのではなく、したたかに自分の身を守りながら、自分なりに楽しく幸せな人生をつくっていくことを考えたほうがいい。」と述べています。
本書の前半では、「100%自己責任時代が始まる」ことについて、以下のポイントを説明しています。
◆ 国が企業を保護し、企業が個人を保護する二重の保護構造に頼るな
◆「有事などめったにない」という建前は捨てる
◆ 自由に生きることに価値を置こう
◆「人の役に立つ」という仕事の原点に立ち返れ
◆「ガラパゴス人材」になってはいけない
この本の中盤では、「日本経済再生戦略」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 昭和に染まりたくない若者はユニコーンを目指せ
◆ 今資金を投じておくべきはアメリカ
◆ 日本を再興するのは、カネよりもイノベーション
◆ イノベーションは「パクリの掛け算」でいい
◆ 日本人富裕層向けの高級ホテルを作れ
本書の後半では、「これからの日本をどう生きるか」および「日本経済を救う処方箋」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 偏差値の高さといった旧来の価値観で学校を選ぶな
◆ 大学という属性ではなく「個性」こそが人生を決める
◆ 個人同士の信頼・信用からなる「トラステッド」なコミュニティを
◆ リベラルアーツ教育を強化せよ
◆ 大学はグローバル社会へのパスポートになる
◆ 江戸時代のラクに生きるスタイルを
◆ 自分自身の幸せを優先せよ
◆ 稼ぐ力をつけることが大事
◆ デジタルテクノロジーによって現場の人たちが新しい中産階級になっていく「デジタルフォーディズム」を
◆ 個人が変われば、集合体である社会が変わる
この本の締めくくりとして著者は、「成功や幸福の標準化の時代だった昭和と決別するための鍵は、自分で基準を決めること、すなわち自己満足だ。」と述べています。
自己満足に基準を置いたほうが、よほど気分がいいし、自己肯定感にもつながるからです。
貴方も本書を読んで、国にも組織にも頼らない力が日本を救うことを理解し、自己責任で稼ぐ力を磨いていきませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2770日目】