グローバル化の進展に伴い、近年、英語勉強法に関する雑誌の特集が頻繁に組まれている。週刊ダイヤモンド、東洋経済を初め、ビジネス系雑誌では定番の特集だ。
本書は、そうした中でも最新の情報を網羅し、ビジネス英語の修得に特化した充実の内容になっている。「時間がなくてもTOEIC200点アップ」 という副題は、英語力アップが生命線となるビジネスパーソンの気持ちを掴むキャッチだ。
本書は、ビジネス英語をいかに短期間で習得するかに焦点を当て、以下の3部構成になっている。
1.武器としての英語
2.私の英語攻略法
3.TOEIC完全攻略マニュアル
巻頭には、社内公用語を英語にしてグローバル化を推進する楽天の三木谷社長が出てきて、「グローバル化を実現する楽天の英語勉強法」 が紹介されている。
楽天の英語公用語化への取り組みは世界でも例を見ない大規模な事例として、ハーバード・ビジネススクールでもケース・スタディとして採り上げられたほどだ。
次に、ゴールドマンサックスの元幹部から起業して、マネックス証券の代表となった松本大氏が、日本人が英語を使いこなすために必要なことを説いていて参考になる。
また、上場企業のTOEIC活用実態が具体的に突っ込んで述べられている記事が興味深い。楽天やユニクロ(社名;ファーストリテイリング)ふだけではなく、数多くの上場企業でTOEICスコアは重視されている。
最後に、「TOEIC完全攻略マニュアル」 が試験のパート別に、実践的に書かれておて、これだけでも本書を買う価値はある。別冊付録として、『TOEIC直前対策ハンドブック 重要単語・イディオム321』 まであって、至れり尽くせりだ。
全ての英語習得を目指すビジネスパーソンに推薦したい。