日経トップリーダーは、以前は日経ベンチャーという名称の雑誌だったが、今やベンチャー企業と呼ばれていたIT関連企業のトップこそが、日本を代表する経営者になりつつあることから、トップリーダーになったように思う。
ソフトバンクの孫正義社長、楽天の三木谷浩史会長兼社長などはスケールの大きさでは、まさに日本のトップリーダーだろう。
本書は、一冊まるごと起業に関する雑誌(ムック)で、日経BP社が総力を挙げて取材した蓄積を惜しげもなく披露している。巻頭には、レバレッジ・シリーズで人気の本田直之氏やディーエヌエー創業者の南場智子氏がインタビューに答えて、起業の真髄を語っている。
起業を目指す若者、中高年、定年退職者など全ての人にとって役立つ情報が満載だ。構成は以下の4部から成る。
1.人生編 ; 自分の好きなことを仕事にしよう
2.準備編 ; スタート前にやっておくべきこと
3.情報収集編 ; 書から学び人とつながる
4.成長編 ; チームをつくりナンバー1目指そう
起業して成功した経営者のケーススタディも豊富に紹介され、起業を目指す人が悩む問題について、ほぼ網羅しているのではないかと思われるほど、丁寧な解説がなされている。
充実した記事の数々の中で、私が特に印象に残ったのは以下の2つだ。
1.起業書籍紹介 ; 週末起業・藤井孝一氏推薦の 三宅哲之 『絶対成功「好きなこと」で起業できる』(明日香出版社)
2.森部好樹 ; 65歳のプロ顧問がつくる起業家ネットワーク
起業を目指す人は、このムック本を手元に置いて損はない。ぜひ本書の通読を薦めたい。