Facebookページのファン(いいね!)14万人、Twitterフォロワー13万人、メルマガ発行部数15万部を誇る、個人では最高峰のSNS達人である樺沢紫苑さんが書いた「SNSで人気者になる文章術」の本があります。
ソーシャルメディアを盛り上げ、ビジネスに役立てるライティングの教科書とも言える、こちらの本を今日は紹介します。
樺沢紫苑『SNSの超プロが教えるソーシャルメディア文章術』(サンマーク出版)
この本は、これからのインターネット時代に求められる「ライティングの技術」を学べる書です。インターネット上のコンテンツ、つまりウェブサイトやブログの記事というのは、その殆どが「テキスト」で構成されています。
テキストを入力せず文章を書かずに、パソコンやインターネットを使いこなすことはできないのです。インターネットは「テキスト」を中心に動く、これは10年後も変わらないでしょう。
今までの時代は、「話す技術」の時代でした。自分の考えたことを、きちんと言葉で話せる人、上手に話して伝えられる人が優秀な人であり、成功する人でした。
しかし、これからは「書く技術」の時代です。「文章」でコミュニケーションをする時代だからです。そして本書は、とくにソーシャルメディアにおけるライティングの技術に焦点をあてています。
文章の質よりも「伝わる」ということや、読者の「共感を得る」ということが、ソーシャルメディアでは何倍も重要ということです。
本書は以下の7部から構成されています。
1.「書く」前に知っておくべきソーシャルメディアの7原則
2.「共感ライティング」で読者の感情をゆさぶる
3.「交流ライティング」で圧倒的にコミュニケーションを深める
4.「伝わるライティング」で読者にわかりやすく届ける
5.永久にネタ切れしないネタ収集術
6.「スピード・ライティング」で忙しくてもガンガン書ける
7.ソーシャルメディアのマナー ~ やってはいけない10のこと
本書の冒頭で著者は、まず「ソーシャルメディア」の定義を述べています。定義にはいろいろな議論がありますが、樺沢さんは「ユーザー参加型のメディア」をソーシャルメディアと定義しています。
具体的には主なものとして、ブログ、Twitter、Facebook、さらに動画投稿のYouTubeやニコニコ動画を挙げています。さらに、ユーザーが書き込む「食べログ」、「価格.com」や百科事典「Wikipedia」もソーシャルメディアに含まれる、としています。
ソーシャルメディアの反対は、マスメディアです。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など、大企業による一方的な情報発信の形態で、産業メディアとも呼ばれています。
次に著者は、ソーシャルメディアの7大原則として、以下の7つを挙げています。
1.ソーシャルメディアは社会である
2.ソーシャルメディアはガラス張りである
3.ソーシャルメディア・ユーザーの目的は「情報収集」と「交流」である
4.ソーシャルメディアは最高のブランディング・ツールである
5.ソーシャルメディアで最も重要な感情は「共感」である
6.ソーシャルメディアは「拡散力」が凄い
7.ソーシャルメディアに書く目的は「信頼」を得ることである
本書は、この7つの原則に沿って、順次、ソーシャルメディアにおけるライティング技術を説明しています。
共感を得て読者の感情をゆさぶる「共感ライティング」、圧倒的にコミュニケーションを深める「交流ライティング」、そして読者にわかりやすく届ける「伝わるライティング」が重要で、ネタ切れに陥らないよう情報を効率的に集めてライティングを加速する「スピード・ライティング」も必要になってきます。
私がとくに印象に残った著者のアドバイスは、「キャラ出し・ライティング」と「パーソナル・ブランディング」ということです。SNSで情報発信を継続するということは、共感と信頼を獲得していくことです。
そのためには「自己開示」によって個性を出し、共感を得ることと、専門家としての信頼獲得ということです。以下の公式を樺沢さんは提唱しています。
「共通話題」+「オリジナリティ」=「最強」
本書の最後には、ソーシャルメディアのマナー編として、やってはいけない10のことが説明されています。いずれも書く時に注意したい基本的な事項で参考になります。
定年前起業を目指す方は、ぜひ樺沢さんの提唱する「ソーシャルメディアにおける書く技術」を修得して、ファン作りを進めていただきたいと思います。
では、今日もハッピーな1日を!