心理カウンセラーが教える、物語の主人公と一緒に「やりたい仕事」を探す方法を紹介した本があります。「仕事がおもしろくない」、「もっとやりがいを感じたい」、「早く会社をやめたい」という人にピッタリの書です。したがって、定年前起業を目指す人には必読の書です。
本日紹介するのは、「やりたいこと探し専門」の心理カウンセラー中越裕史さんが書いた、こちらの本です。
中越裕史『絵本を読むと「天職」が見つかる』(廣済堂出版)
この本は、「こんな仕事ぜんぜん好きじゃない、でもほんとうにしたい仕事がわからない。」というふうに悩んでいる人向けの「自分が本当にやりたいことは何なのか」を見つけるための本です。
著者の中越さんは、ちょっと変わったカウンセラーで、天職・やりたいこと探し専門の心理カウンセリングをしています。中越さんのもとには様々な悩みを持った人が相談に訪れると言います。
自分よりずっと年上の人生の先輩からの相談も多いそうです。ユング心理学では「中年の危機」と呼びましたが、今や「高齢の危機」とでも呼ぶべき、定年後の不安や悩みが増えています。
本書は、そうした著者の心理カウンセリングの実例も土台にして、「自分にとって豊かな生き方」をするためにはどうすればいいのかを明らかにする書です。
私たちは、1日のほとんどの時間を働くことに費やしており、「働くことは生きること」と言っても過言ではありません。「自分にとって豊かな働き方」を考えることは、そのまま「自分にとって豊かな生き方」を考えることです。
本書は、絵本の物語を紹介しながら、そこから得られる「生き方」の教訓を整理して述べています。「どうすれば人生に革命を起こせるか」を以下の10部構成にて、分かりやすく表現しています。
1.働き方に革命を起こそう
2.『三ねんたろう』に学ぶ「いい子」の殻の破り方
3.『あおい目のこねこ』に学ぶ「普通じゃなくてもいい」人生
4.『っぽい』に学ぶ、「好き」を認めることの大切さ
5.『わらしべちょうじゃ』に学ぶ、「考えない」能力
6.『だってだっての おばあさん』に学ぶ、言い訳から解放される方法
7.『だいじょうぶ、だいじょうぶ』に学ぶ、本音の行動の起こし方
8.カウンセリング事例紹介:「魂のサクソフォン」
9.『あたまにつまった石ころが』に学ぶ、豊かな人間の姿
10.「やりたいこと探し専門の心理カウンセラー」って?
本書で言う「豊かな生き方」とは、人間的に成長して「理想的な人間」になり、豊かな働き方もできるようになる、ことを指します。
「理想的な人間」について、マズローは「自己実現」と言い、カール・ロジャースは「十分に機能する人間」と言いました。
本書で採り上げられた絵本の物語について、詳しくは本書をお読み頂きたいと思います。「どうすれば人生に革命を起こせるか」ということを、この本で紹介している物語は以下の通り、教えてくれます。
◆ 寝太郎のように、本音としっかり向き合い、自分の殻を破ること
◆ 青い目のこねこのように、他人と比べないでいきること
◆ 絵描きのラモンのように、自分の好きなことを心のごみ箱から拾い出し自分の感性を大事に尊重して生きること
◆ わらしべ長者のように、結果を期待せず、直感的な感性に従って生きること
◆ だってだってのおばあさんのように、年齢や才能など、その他もろもろのことに、とらわれないで生きること
◆ だいじょうぶだいじょうぶの男の子のように、自分の気持ちにとって無理のない、本当に大丈夫なことを少しずつ実行して生きること
◆頭に石ころのつまったお父さんのように、不安を抱えながらも一歩ずつ前へ進み「十分に機能する人間」になること
人生の選択肢を選ぶというのは、物語を紡ぎ出すことと同じ、と著者は言います。自由な心で生きる、それがあなたの求める「天職」への第一歩です。
では、今日もハッピーな1日を!