太田正文氏は、「休活」 という言葉を生みだした自称「超・愛妻家」だ。平日は大手IT企業に勤めるビジネスマンだが、休日は5つの勉強会を主催する勉強会の達人だ。
とくに、「日本経済新聞を読む朝食会」はメンバー数2,800名を超える人気の勉強会だ。その他にも4つの勉強会を主催して、あらゆる業種・業界・職種に何でも相談し助け合える1,000人以上の人脈ができた、という。
1年間の土日・祝日の合計日数は119日であり、1年365日の実に3分の1にもなる。この「自由な時間」を戦略的に活用しようというのが、「休活」の趣旨だ。自分自身と人生を変える活動なのだ。
この 「休活」 によって、著者は人生を好転させ、「個人として世の中で勝負できる力」を身につける、という。そのとっかかりとして、次の2点を問うてみよう。
1.あなかが本当に好きなことは何か?
2.あなたが本当になりたい自分とはどんな人か?
「休活」のコツは、あなたが「本当に好きなこと」であれば何をしてもよい、ということだ。平日は会社員でありながら、休日の好きなことの活動により、著者は「自分自身が本当に生きたい生き方」ができるようになった。
著者は、年代別に以下のような「休活」のスタイルを薦めている。
1.20代は「休活」マーケティング期間、様々なことに挑戦して「自分探し」をする
2.30代は「選択と集中」の期間、一番楽しかったことを選んで極める
3.40代は極めたものを「実際の成果」につなげる期間
4.50代以降は「休活」で得た経験を次の世代に伝える期間
最後に著者は、「休活」をパートナーに理解してもらうことの重要性を説いている。まずは、自分が家庭で果たす役割をパートナーに伝える。さらにパートナーを「休活」に巻き込む。
人生にはライフステージがあり、子育てや定年退職など、自由な時間や「休活」のウエイト配分は変化していく。長い視野で続けることが大切だ。
本書は、働くビジナスパーソンに新しい視点やヒントを与えてくれる。ぜひ多くの悩める会社員に読んでもらいたい。