書評ブログ

君塚正道『あと14分歩くと健康になる』(主婦と生活社)

君塚正道氏は、以前に紹介したように元競歩の選手であり、現在はその時に膝を故障した経験などから、正しい歩き方を指導するウォーキング・インストラクターだ。本書は、著者の代表的な著作で、ウォーキングの楽しさや効用を伝えている。

 

まず、あと14分というのは、およそ3,000歩だ。現代人は、どんどん歩かない生活になってきており、便利になり過ぎた社会の歪みが出ていると言える。君塚氏の主張は一貫していて、とにかく以下の3点が大切だ、ということだ。

 

1.上半身の運動
2.下半身の運動
3.体幹のバランス

 

上半身の動きで意識すべきという点は、腕を後ろに引くことを意識した腕振りということだ。さらに下半身の動きも左右対称な動き方をしながら、全国の講演で、体幹のバランスを意識して運動することを薦めている。

 

ウォーキングというのは、生まれて1年くらい経つと誰でも経験することであり、その後何年にもわたって毎日、歩き続けるわけなので、歩くフォームやリズムは重要だ。

 

君塚氏は、自らの故障した経験も踏まえながら、様々なアドバイスを送ってくれる。今後、少子高齢化が加速していく我が国にとって、ウォーキングの重要性は益々高まるだろうと我々は見ている。

 

すべてのウォーキング愛好家の方々や、健康の維持・増進を考えている方々に対し、本書の一読を薦めたい。仕事をしていく上で最も大切なことを学べる機会になるはずだ。