「なぜあの人は人望を集めるのか」と思うような人が、あなたの周りにもいるのではないでしょうか。そうした人たちの「聞き方」と「話し方」の特徴をまとめた本があります。今日紹介するのはこちらの本です。
近藤勝重『なぜあの人は人望を集めるのか その聞き方と話し方』(幻冬舎新書)
この本は、早稲田大学政治経済学部を卒業し、毎日新聞の記者、「サンデー毎日」編集長を歴任した近藤勝重さんが書いた「人望を集める人の特徴」を記した書です。
「日常会話」と「日常生活」に分けて人望のある人について34の言動や行動を紹介しています。個々の事例に関しては、臨床心理士の見解も紹介しながら説得力のある説明を展開しています。
私が「なるほど」と感銘を受けた事例について、以下に34事例の中からピックアップして紹介します。
1.人望とは見えないところを見ようとすること、その人のいいところを探すこと
2.「知者不言、言者不知」という言葉の通り、ものの分かった人は言葉が少ない
(千言万言に説得力はない、説教の効果はその長さと反比例する)
3.「わからないことは一緒に調べよう」という指導がいい
4.一般論としてではなく、自分のこととして言う、そこに心を通わせる対話がある
5.「良い結果をもたらすウソは、不幸をもたらす真実よりいい」(by ペルシャのことわざ)
6.型にはまらない師匠のもとで大器は育つ、仰木監督(野茂・イチロー)など
7.「右手も左手があって力が発揮できる」(by 本田宗一郎)
8.自然体の人が一番良好な人間関係を保っている
9.いやなこと、無理なことは「できない」とハッキリ断る
10.人望のある人は感受性が豊か
一般に「人望のある人」というと「協調性」とともに語られることが多いようです。それはそうなのですが、人望のある人ほど実は「個性的」でもあります。
人間、やりたいことをやらずして生きがいも生まれませんし、その人の持ち味も個性も生きないでしょう。個に価値を置いた生き方の中で育まれた個性は、皆から愛され人を惹きつけます。
本来個性は自他ともに自由な状況において育まれるものです。強制しない、またされない。そのことをよく知っているのが個性のある人だと考えれば、人望のある人に個性派がたくさんいても何の不思議もないでしょう。
皆さんも自分がほんとうにやりたいこと、好きなことをして個性を磨き、それが人望となっていくことを実感するような人生を目指しませんか。それこそが「自分が主役の人生」そのものです。
では、今日もハッピーな1日を!