『定年前起業への道~57歳からの挑戦!』の第26回は、「50代からのキャリアに悩む方」に向けたメッセージです。
50代は、会社員として大きな転機を迎える年代です。私自身もまさにそうですが、多くのビジネスパーソンが自分の将来設計を真剣に考え始める時期でしょう。
それには以下の理由があるためだと考えられます。
◆ 役職定年制度や子会社出向などにより、仕事の責任・権限や収入が大きくダウンする
◆ 定年退職の60歳までのキャリアがほぼ見通せるようになり、「やりがい」が見出せない
◆ 体力的な衰えや健康不安が少しずつ増してきて、無理ができないと感じ始める
◆ 将来の年金財政や健康保険財政に不安があり、自助努力の必要性を感じ始める
これらの経済的、精神的な大きな変化に加えて、人によっては、①会社における実績評価や人間関係、②親の介護支援、③子供の教育費用負担や就職問題など、多くのストレスを感じています。
誰もがこうした悩みを人に言えず、悶々として日々を送ることになりがちです。これまでの仕事の実績に誇りやプライドを持つ管理職ビジネスパーソンほど、その傾向が強いでしょう。
こうした状況を打破するやり方は、様々な形で世の中に提案されています。私が感銘を受けた、いくつかの「切り口」を、書籍にて紹介します。まずは、こちらです。
柳川範之『日本成長戦略 40歳定年制 経済と雇用の心配がなくなる日』(さくら舎)
この本は、柳川範之・東京大学教授が、国家戦略会議「フロンティア分科会」の報告書内で提言された「40歳定年制」をさらに詳しく解説を加えた書です。
会社員人生を早めに卒業してリセットすることで、75~80歳の後高齢まで働くことができる社会の仕組みを作っていこうという試みの提案です。
また、私が大きく共感して自らも実践しつつあるのが、こちらの書です。
出川通『75歳まで働き楽しむ方法』(言視舎)
この本は、年金危機時代のシンプルかつ現実的なソリューション=75歳まで働くこと、を提唱しています。
そのためには、組織を卒業し、「卒業」を前提にした戦略を提案。その実現には「未来からの設計図=ロードマップ」が役立ちます。
やはり40~50歳代での「定年前起業」や60歳or65歳での「定年起業」を戦略として、人生戦略として準備し、「人生二毛作」の実現を目指すものです。
この本の書評は2015年4月22日付ブログに掲載しています。こちらのリンクからどうぞ!
会社員として組織の中で仕事をしてきた人は、40歳代から50歳代になると、会社の評価と自分の評価に大きな乖離が出てくる傾向があります。
社会の変化は速く、激しく、組織が求めるものも変わりつつあります。経営者で変化に対応できない人も多く、実際に、変化に対応している幹部社員の方が低く評価される事例も多発しています。
私の場合もまさにそうです。一般的に、大企業の順送り仲良し人事で「雇われ社長」になった経営者や、創業社長の跡継ぎとなった同族企業の無能な二代目社長の場合は、その傾向が強いでしょう。
2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと141日です。皆さまの温かい励ましと応援をどうかよろしくお願いいたします。