『超高齢社会のエキスパート12人に聞いた 老いと向き合う生き方』
「老いは、ある日突然やってくるものではない」― だからこそ、今から向き合うための一冊です。
本日紹介するのは、元日本経済新聞記者で現在はYouTube・Podcast・noteなどで発信を続けるジャーナリストの相川浩之さんと、日本テレビアナウンサーから報道局にて医療・介護の現場を長年取材し、フリーに転身して「生涯現役アナウンサー」として活動する町亞聖さんが編んだ、こちらの書籍です。
相川浩之・町亞聖『超高齢社会のエキスパート12人に聞いた 老いと向き合う生き方』
(ジャーナリストの魂出版)
日本は世界に類を見ないスピードで高齢化が進む「超高齢社会」。にもかかわらず、「老い」について体系的に学べる本は意外なほど少なく、医療・介護・終活・法律・人生論といった分野に分断されがちです。
本書は、そうした状況に対する問題意識から生まれた「老いのポータルブック」。12人の専門家へのインタビューを通して、老いを医療や制度だけでなく、「生き方そのもの」として多面的に捉え直す構成になっています。ハウツーではなく、考えるための材料を手渡してくれる一冊です。
本書は、以下の7部構成から成っています。
1.晩年の人生計画を作ろう
2.老いと正面から向き合う(樋口恵子・上野千鶴子)
3.新しい高齢者(和田秀樹・若宮正子)
4.フレイル、死とどう向き合う(飯島勝矢・山崎章郎)
5.高齢期に避けたいリスク(藤田孝典・濱田孝一)
6.高齢者のための法律(福村雄一・樋口範雄)
7.知っておきたい「在宅」と「投資」(佐々木淳・岩崎日出俊)
本書の前半では、「老後をどう生きるか」を考えるための土台づくりが行われます。老いを先送りせず、自分自身の問題として捉える視点が印象的です。主なポイントは以下の通りです。
◆ 老いは突然始まるものではなく、準備できるプロセスである
◆ 晩年の人生計画は「お金」だけでは成り立たない
◆ 老いに正解はなく、対話こそがヒントになる
◆ 「縁起でもない」と避けてきた話題の重要性
◆ 老いを考えることは、今をどう生きるかを考えること
この本の中盤では、「新しい高齢者像」と老いの現実が具体的に語られます。フレイルや医療、死との向き合い方など、避けがちなテーマにも真正面から光を当てています。主なポイントは次の通り。
◆ 高齢者=弱者という固定観念の見直し
◆ フレイルをどう防ぎ、どう受け止めるか
◆ 医療に頼りすぎない生き方の可能性
◆ 死を語ることは、生を豊かにすること
◆ 専門家の言葉が示す「老いの現実」と希望
本書の後半では、制度・法律・暮らしの環境といった、より実務的で切実なテーマに踏み込みます。とくに「おひとりさま」の老後や共助の仕組みは、多くの人にとって他人事ではありません。主なポイントは以下の通りです。
◆ 高齢期に直面しやすい社会的・経済的リスク
◆ おひとりさま老後の現実と制度の限界
◆ 在宅医療・在宅ケアという選択肢
◆ 法律を知ることが「安心」につながる理由
◆ 日々の暮らしの中に投資のチャンスはある
本書を読んで強く感じるのは、「老いは個人の問題であると同時に、社会全体の問題でもある」というメッセージです。老いを見ないふりをすることで、社会も政治も思考停止に陥っている ― その警鐘が、静かですが確かに鳴らされています。
老後はまだ先だと思っている人にも、すでに老いの入り口に立っている人にも、本書は「考え始めるための最初の一冊」として最適です。あなたのこれからに役立つ言葉が、きっとどこかに見つかるはずです。
人生後半の生き方、キャリア、社会の変化を考えるヒントを発信しているYouTubeチャンネル「大杉潤のYouTubeビジネススクール」でも、こうしたテーマの書籍を多数紹介しています。ぜひチャンネル登録もお願いします。
では、今日もハッピーな1日を!【3992日目】








