「糖質を減らしたのに、なぜか元気が出ない」「ヘルシーのつもりで、野菜ばかり食べている」――そんな人にこそ読んでほしい一冊があります。

本日紹介するのは、慶應義塾大学医学部卒。糖尿病専門医として多くの患者と向き合い、現在は北里大学北里研究所病院副院長を務める医師・医学博士で、前作『糖質疲労』“疲れの正体” を明らかにした山田悟さんが、その先にある最適解を提示した、こちらの書籍です。

山田悟『脂質起動』(サンマーク出版)

この本は、「糖質を減らす」だけでは不十分で、本当に大切なのは “脂質を正しく増やすこと” だと教えてくれます。

脂質は太る、体に悪い――そんな長年の思い込みを、最新医学のエビデンスで、見事にひっくり返す一冊です。

本書は以下の5部構成から成っています。

1.「脂質」は悪者じゃない

2.「糖質」を控えた分、私たちは何を食べるべきか

3.なぜ脂質起動すると、疲れにくい?太りにくい?

4.「脂質たっぷり」でかなう4つの健康

5.おいしく食べてOK!健康になれる脂質の摂り方

本書の前半では、私たちの体が「何をエネルギー源にするか」は、意思ではなく「食べ方」で決まる、という事実が語られます。

◆ 糖質過多だと、脂肪燃焼スイッチは入らない

◆ 野菜・きのこ中心の食事ではエネルギー不足になる

◆ 脂質は血糖値上昇にブレーキをかける

◆ 「脂質=悪」は、もはや医学的に否定されている

◆ 体は“何を食べたか”で起動モードが変わる

この本の中盤では、「脂質起動」がなぜ疲れにくく、太りにくい体をつくるのかが、非常に明快に解説されます。主なポイントは次の通り。

◆ 脂質を摂ると、体脂肪が燃えやすくなる

◆ 基礎代謝が上がり、リバウンドしにくい体になる

◆ ジムに行けない日ほど「脂質多め」が正解

◆ 糖質過多は、脳のゴミ(アミロイドβ)掃除を妨げる

◆「脳の栄養は糖だけ」は、完全な誤解

本書の後半では、脂質がもたらす健康効果と、今日からできる具体的な食べ方が紹介されます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 脂質は「脳健康」「がん予防」「パフォーマンス向上」に寄与

◆ 果糖は脂肪肝や発がんリスクと深く関係する

◆ お肉は安全で優秀な脂質源

◆ 食前のナッツが、肥満と疲労を防ぐ

◆ 糖質は控えめ、脂質とたんぱく質は満腹まで

脂質は「敵」ではなく、正しく使えば、もっとも安全で心強い味方

疲れやすさ、集中力低下、体型の変化――年齢のせいにしてきた不調が、「脂質起動」で大きく変わる可能性を感じさせてくれる一冊です。『糖質疲労』を読んだ方はもちろん、健康常識をアップデートしたいすべての方に、おすすめします。

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では、今日もハッピーな1日を!【3945日目】