書評ブログ

『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ 暮らしと仕事の再設計マニュアル』

「定年は“終わり”ではなく、人生を再設計する絶好のチャンス」──そんなメッセージを、40年近くにわたり福祉支援の現場で寄り添ってきた著者が力強く語る本があります。

本日紹介するのは、1965年生まれ。引っ越し業、保険営業を経て福祉支援の現場へ入り、生活相談、地域活動の企画、行政・厚労省の事業などに40年近く従事。
数千人の人生の転機に立ち会い、定年前後の支援において独自メソッドを確立。
現在は全国で年間6,000人以上に講演・研修を行い、「老いの常識が変わった」「勇気が湧いた」と評される地域福祉研究家であり、社会福祉士・介護福祉士・マスターコーチとしても高い信頼を集める丸山法子さんが書いた、こちらの書籍です。

丸山法子『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ 暮らしと仕事の再設計マニュアル』(ごきげんビジネス出版)

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この本は、「老いに飲み込まれるのではなく、老いを活かしていく」ことをテーマに、
定年後の暮らし・働き方・人間関係・健康・介護までを“丸ごと再設計”する、人生戦略の指南書です。

本書は以下の6部構成から成っています。

1.間違いだらけの定年準備

2.定年後の我慢しない働き方選び

3.定年後こそ失敗したくないパートナー選び

4.定年後の生活デザイン【3ステップ】

5.「定年」という新しい生き方とは ~一生現役生活を目指そう~

6.知識や教養として知っておきたい介護事情

本書の前半では、従来の “定年準備” がいかに誤解されているか、そしてこれからの時代に必要な「暮らし・仕事の再設計」の視点が示されています。主なポイントは以下です。

◆ 65歳で“仕事人生が終わる”という前提そのものが時代遅れ

◆ 定年後の不安の正体は「情報不足」と「思い込み」

◆ 老いは恐れるものではなく“活かすもの”へと変わっている

◆ キャリアは“積み上げ型”より“再編集型”へ

◆ 人生後半の幸福度は「主体的な選択」によって決まる

この本の中盤では、働き方、パートナーシップ、日々の暮らしをどう再構築するかが非常に具体的に語られます。とくに、働き方において “我慢しない” という視点が新鮮です。主なポイントは次の通り。

◆ 定年後は「働き方の自由度」が最も高くなる時期

◆ 役割より“心の満足度”を軸に仕事を選ぶ

◆ 夫婦関係は“すれ違う理由”を見える化することで修復可能

◆ 暮らしの3ステップ再設計が人生後半の土台になる

◆ 強みの再発見が、幸福度の高い第二のキャリアを生む

本書の後半では、「一生現役」という新しい老いの生き方が示され、さらに介護の基礎知識まで網羅されることで、人生後半戦の全体像がクリアになります。主なポイントは以下です。

◆ 一生現役とは“働き続ける”ことではなく“役割を持ち続ける”こと

◆ 老いの捉え方が変わると、行動が変わる

◆ 自分の最期を見据えることが、今をより豊かにする

◆ 介護知識は「早めに知ること」が最大の予防策

◆ 老後の幸せは“人とのつながり”と“自立度”で決まる

 

人生100年時代において、「定年=終わり」という価値観は完全に過去のものになりました。むしろ定年は “再設計のスタート” であり、暮らし、仕事、人間関係、役割を見直す最高のタイミングです。

老後不安が一気に軽くなり、行動の背中を押してくれる実践的な一冊として、強くお薦めします。

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では、今日もハッピーな1日を!【3924日目】