書評ブログ

『決定版 これが英語の謎の正体だ』

「英語の謎」を西村式で解く――そんなアプローチで、日本人が苦手とする “言葉の感覚の違い” を解き明かす一冊があります。

本日紹介するのは、1943年京都市生まれ、京都外国語大学英米語学科を卒業後、同時通訳企業向け翻訳のかたわら、従来の英会話・英語教育に疑念を抱き、1970年に滋賀英会話学院を設立し独自の教育を実践。以降「英語は限りなくやさしくなければならない」を核に研究と実践を続け、元早稲田大学エクステンションセンター講師、西村式語学教育研究所株式会社代表取締役として活動。2008年には日本文芸アカデミー ゴールド賞を受賞し、『英語が1週間でいとも簡単に話せるようになる本』『1週間集中!中学英語でここまで話せる』など多数の著書を持つ西村喜久(にしむら・よしひさ)さんが書いたこちらの書籍です。

西村喜久『決定版 これが英語の謎の正体だ』(明日香出版社)

この本は、英語の本当の核となる発想法を公開するものであり、我々が勉強すればするほど「謎」というベールに包まれた西洋の発想法、マクロの英語の考え方「西村式」独特の分析法に基づき解説している書です。

本書は以下の15部構成から成っています。

1.英語の意味は「力」と「方向」で決まる!

2.「一点」を意味する世界

3.⇒ 方向を意味する世界

4.⇐ 方向を意味する世界

5.「上」に向かう世界

6.「下」に向かう世界

7.「回転」を意味する世界

8.「目的通りに機能する」を意味する動詞のグループ

9.「滞」を意味する動詞のグループ

10.「合流」を意味する動詞のグループ

11.「中断」「障害」を意味する動詞のグループ

12.「力が加わる」を意味する動詞のグループ

13.「分裂」「破壊」を意味する動詞のグループ

14.「引き裂く」「割る」「傷つける」を意味する動詞のグループ

15.「分散する」を意味する動詞のグループ

 

この本の冒頭で著者は、「冠詞や前置詞、時制など日本人にとってイメージしにくい分野も、“英語の言葉が持つ力と方向”を理解することで『英語の世界』が見えてくる」と強調しています。

本書の前半では、「英語の意味は『力』と『方向』で決まる!」「『一点』を意味する世界」「⇒ 方向を意味する世界」「⇐ 方向を意味する世界」および「『上』に向かう世界」について、日本語とは異なる英語の発想法が解説されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 英語の根底には「力」と「方向」のイメージがある

◆ 日本語と英語の言葉の感覚の違いを理解することが重要

◆ 前置詞や動詞の意味は“方向性”で整理できる

◆ 「take」は“目的語を自分のほうに向ける”というイメージで理解する

◆ イメージ化によって英語が自然に使えるようになる

 

この本の中盤では、「『下』に向かう世界」「『回転』を意味する世界」「目的通りに機能する動詞のグループ」「『滞』を意味する動詞のグループ」および「『合流』を意味する動詞のグループ」について、日常的な英語表現をイメージで理解する方法が紹介されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 動詞グループごとに“共通イメージ”をつかむことが重要

◆ 「上」「下」「回転」などの動きで理解すると応用が利く

◆ 動詞の使い分けは「機能する/滞る/合流する」といった概念で整理できる

◆ 具体例を通じて抽象的な概念を感覚的に学べる

◆ 日本語的直訳ではなく“イメージ翻訳”が効果的

 

この本の後半では、「『中断』『障害』を意味する動詞のグループ」「『力が加わる』を意味する動詞のグループ」「『分裂』『破壊』を意味する動詞のグループ」「『引き裂く』『割る』『傷つける』を意味する動詞のグループ」および「『分散する』を意味する動詞のグループ」について、より高度な意味の広がりを体系化しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 「中断」や「障害」も“力の方向”として捉えられる

◆ 「力が加わる」動詞群はエネルギーの移動として理解できる

◆ 「分裂」「破壊」「引き裂く」動詞群は“エネルギーの衝突”で説明できる

◆ 「分散する」動詞群は“力が拡散する”イメージで捉える

◆ 動詞の意味をグループ化することで、未知の単語も推測できる

英語の謎を「力と方向」というシンプルな視点で解き明かし、イメージで理解できるようになる実践的な一冊に仕上がっています。ぜひ参考にしてみてください。

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では、今日もハッピーな1日を!【3867日目】