「みんなが信じている情報に、価値はない」――そんな挑発的な一文から始まる、世界経済の “本当の姿” に迫る書籍があります。
本日紹介するのは、資産運用会社などで20年以上にわたって債券・為替・株式・デリバティブの運用業務に携わり、現在はYouTubeチャンネル「【世界経済情報】モハPチャンネル」(登録者数22万人超、総視聴数7000万回)で独自の経済分析を発信している元機関投資家・モハPさんによる、初の著書です。
モハP『日本人だけが知らない 世界経済の真実』(ダイヤモンド社)
本書は、「金融リテラシーが低い」「経済に関心がない」とされがちな日本人に向けて、世界経済の構造的な変化と、日本が置かれている本当のポジションを明らかにした一冊です。
著者は、金融の現場で “数兆円” を動かしてきた実務家でありながら、YouTubeで多くの視聴者に経済の仕組みを「サクッとわかる」形で伝えてきた発信者でもあります。
この本の冒頭で著者は、日本のメディアが伝えない “経済の真実” を明らかにしたいという強い問題意識を語っています。そして、「これからの時代、真に価値があるのは『自分の頭で考える力』です。」と述べています。
本書は以下の7部構成から成り立っています。
1.オールドメディアが報じない「日本経済」の実力
2.世界の王座を降りつつある「米国経済」2・0
3.日本の行く末を暗示する「英国経済」の没落
4.好き勝手仕放題の「世界経済」の実態
5.弱者を食い物にする「世界金融」の真実
6.投資をしない日本人の未来は暗いのか
7.世界経済の未来は「歴史」に学べ
この本の冒頭で著者は、日本人が信じる常識の多くが世界基準では非常識であることを、データと事例で丁寧に突き崩していきます。
本書の前半では、以下のポイントが説明されています。
◆ 少子化・人口減少は「絶望」ではなく、日本は世界屈指の対外資産を有する「実力経済」である
◆ 円安・円高を単純に善悪で語る報道に潜む誤解
◆ 保険や年金制度をめぐる“見えざる闇”が、日本の家計資産に影響を与えている
◆ 日本経済を正しく理解するには、海外メディアの視点が必要だ
◆ 世界経済の一部としての日本を捉える“視野の広さ”が、必須リテラシーである
この本の中盤では、米英の経済構造の変化とその教訓について詳しく解説されています。主なポイントは次の通り。
◆ 「トランプ現象」は米国の経済政策と切り離せない
◆ イギリスは移民政策と福祉制度の限界によって経済的没落の道を歩んでいる
◆ 世界各国で見られる“偽善的ESG”や“防衛と経済のトレードオフ”の問題
◆ 欧州、アジア、中東などの地政学リスクが経済へ与えるリアルな影響
◆ 国際金融市場のボラティリティを生み出すプレイヤーの動き
本書の後半では、個人投資家の視点から世界金融と向き合うためのヒントが提示されます。主なポイントは以下の通りです。
◆ 世界の機関投資家(ヘッジファンド・年金・中銀など)の動きを読む力が重要
◆ ブラックロックをはじめとする資産運用会社の思惑とその影響力
◆ 新NISAに乗じた“証券会社の収益モデル”と個人投資家の罠
◆ 投資を「やる・やらない」ではなく、「どう向き合うか」が問われている
◆ 歴史に学び、過去のバブルと金融危機から未来の兆候を掴むべきという提言
この本の締めくくりとして著者は、「日本経済の長期見通しは厳しいものですが、将来を正しく理解することは重要です。」と述べています。
「誰も教えてくれない」「日本では報じられない」世界経済の本質を、元機関投資家ならではの視点で鋭く突いた本書は、経済に関心のあるすべての人にとって必読の一冊です。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のYouTubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
https://www.youtube.com/channel/UCIwJA0CZFgYK1BXrJ7fuKMQ
では、今日もハッピーな1日を!【3804日目】