「外資系企業に向いている人材とは?」という問いに対して、まず前提として「外資で働く “ 資質 ” をもった人物であること」と答え、かつ、いわゆる「会う/合わない」(企業との相性)もあるので「輝いて働ける企業は人によって全く異なる」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、お茶の水女子大学卒業後、日本GE株式会社に入社して人事部からスタートし、モルガンスタンレーなど計8回の転職がすべて外資系企業という経歴で、現在は独立して株式会社AT Globe 代表取締役社長の鈴木美加子さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
鈴木美加子『やっぱり外資系!がいい人の必勝転職 A to Z』(青春出版社)
この本は、「外資系に転職して活躍できる人とそうでない人はどう違うのか」を人事ならではの目線で説明し、外資系に勤めるメリットとデメリットにも触れている書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.はじめにー2人に1人が人生に一度は転職する時代を迎えて
2.転職活動を始める前に・・・「外資系転職」の利点とリスクを知っておく
3.マッチする求人情報との出会い方
4.自分は「外資系」に合う? 合わない? 徹底セルフチェック
5.読まれる英文履歴書の徹底解説
6.1万人の面接を通してわかった、受かる面接の勝ちパターン
7.内定が出たらー退職・転職への心構え
8.おわりにー採用面接は大切なお見合いの場です
この本の冒頭で著者は、外資系企業で働く利点として、次の5点を挙げています。
◆ 実績さえ出していれば誰でも出世できる
◆ 20代社員も大きなプロジェクトを担当
◆ 職場の人間関係は流動的で、長年苦しむケースは少ない
◆ 仕事とプライベートは別、人づきあいはドライ
◆ 生産性が最優先、6時間以上のフライトはビジネスクラス
但し、外資系転職のデメリットもあり、終身雇用の保証はなく、直属上司との人間関係は要注意、逃げの転職では通用しない、などの留意点があるそうです。
また外資系企業では最終決定権が「本社」にあるので、VIP来日時の「おもてなし」も大切になるのです。
次に転職活動について、以下の手順が具体的に記されていて、とても有益です。
◆ キャリアの棚卸し
◆ 英文履歴書を書く
◆ 転職サイトを利用する
◆ 転職エージェントを利用する
◆ キャリア・フェアに参加する
◆ 企業分析をする
続いて、外資系で活躍している人の共通点として、著者は以下の4点を挙げています。
1.自立心が高い
2.自分をPRする力がある
3.仕事で求められる英語力がある
4.スペシャリスト志向である
さらに転職にあたり、自己分析でチェックしたいこととして、次の3つを提示しています。
◆ 一時的な感情によるものでないか
◆ 現状への不満によるものでないか
◆ 次のステージに向かう用意ができているか
いずれも、3回の転職と起業を経験している私も全く同感です。
また外資系が求める人材(人物面)として、次の3つを著者はキーワードとして挙げています。
1.人前での「アサーティブ」
2.想定外の床に動じない「柔軟性」
3.キャリア形成は「能動的」に
これらの資質は、実は独立起業して成功する人と共通で、私もその通りだな、と感じます。とくに最初の「アサーティブ」(=Assertive)は、英語ではとてもポジティブな誉め言葉で、大切な資質と言えるでしょう。
ここでポイントになるのが、自己信頼、自己肯定感、自己効力感といったもので、極端に言えば「根拠のない自信」でもいいので、自分に自信を持つことです。
私が先月出版した3冊目の著書『銀行員転職マニュアル 大失業時代を生き残る銀行員の「3つの武器」を磨け』(きずな出版)で提唱していることとも共通の考え方です。
本書の後半では、英文履歴書の書き方や、面接の勝ちパターンなども詳細に解説されていて、ほんとうにお得な一冊です。
外資系だけでなく、転職を目指す人全員、あるいは独立起業をしたい人にもぜひ強く推薦したい良書です。
あなたもこの本を読んで、自分のキャリアを切り拓いていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!