「健康維持のためにどのような運動を行なえばいいのか、具体的にどういう点に気をつければいいのかについての正しい情報が、一般の人にきちんと伝わっていない」と指摘している本があります。
本日紹介するのは、筑波大学名誉教授、教育学博士(スポーツ医学、健康増進学)で、日本体力医学会理事、日本健康支援学会理事長でもある田中喜代次さんが書いた、こちらの書籍です。
田中喜代次『その運動、体を壊します。』(SB新書)
この本は、運動の「やりすぎ」によるケガが、後を絶たないため、やりすぎないため、ケガをしないためにどんなことに気をつければいいのか、競技人口の多い運動の種目に絞ってまとめた書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.その運動、体を壊します。
2.そのウォーキング、体を壊します。
3.そのジョギング、体を壊します。
4.その筋トレ、体を壊します。
5.その体操、体を壊します。
6.その水泳、体を壊します。
7.そのテニス、体を壊します。
8.そのサイクリング、体を壊します。
9.そのゴルフ、体を壊します。
この本の冒頭で著者は、高齢者や中年でも動脈硬化が進行している場合は、高血圧による心筋梗塞や脳出血が起きやすく、突然死したり、重篤な後遺症が残ってしまったりすることがある、と述べています。
高血圧の人が運動時に注意することとして、以下の3点を本書では挙げています。
◆ 運動は血圧が安定しやすい食後がお勧め
◆ 負荷の大きい、力むような筋トレは避ける
◆ 降圧剤を飲んでいる場合は運動後の血圧変化に注意する
この本では全体として、特定の種目の運動ばかり、頑張って無理して行うことのリスクを繰り返し指摘しています。それは、とくに中高年になるとケガにつながるためです。
その他、世間で健康に良いと言われている運動の中にも、個人差や時代の変化により、かえって健康に悪いものもある、ということです。
この本で著者が述べている常識とは異なる運動に関する見解は以下の通りです。
◆ 運動でやせて健康長寿になるは勘違いだった
◆ 運動だけではやせられない、ダイエットは運動2割・食事8割
◆ 運動を「もうちょっとやりたい」で止めるのは健康にはいい
◆ 「運動するほど認知症が遠ざかる」は、まだ解明されていない
◆ 1日1万歩に根拠なし、歩数にこだわるな
◆ 平坦な道から始めよう、慣れてきたら坂道も
◆ マラソンで心臓の筋肉が伸びてしまうことがある
◆ やせすぎは骨粗しょう症のリスクが高まる
◆ 筋トレの回数に根拠はなし
◆ 健康維持が目的なら1日10秒でも十分
◆ 筋トレの貯金は1週間以内で消えてしまう
◆ 筋肉は一朝一夕にしてつかず、1カ月以上はかかる
◆ 筋肉がつかなくても、背筋力や脚筋力がアップする
◆ 筋トレで、脂肪が筋肉に変わるはウソ
◆ 糖質制限で筋肉が減ってしまうことがある
◆ 水の中でも脱水症状は起きる
◆ 高血圧の人が速く泳ぐのは実はかなり危険
◆ テニスは脳トレにもなり認知症予防に最適
◆ サイクリングは筋トレの効果がかなり出る
◆ ゴルフはストレス解消、骨の強化、普段使わない筋肉の強化まで期待できる
あなたも本書を読んで、自分に合った運動を見つけて安全に楽しみ、心身ともに健康に年を重ねていくという「健幸華齢な人生」(著者の造語)を実現しませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!