定年後の不安を「起業」で解消する方法

定年後の不安を強く感じる50歳代、40歳代のビジネスマンやOLが増えています。
何故かというと、成熟経済で低成長のステージに入った日本では、将来収入が増える
ことは期待できず、一方で退職後の年金も当てにできないと感じているからです。

 

実は、定年退職が近づくにつれ、大きな収入ダウンを迎える中高年が多いのが現実
です。以下のような処遇になる人が多いようです。

 

1.50歳代の半ばまでに「役職定年」によりラインから外れて年収ダウン
2.60歳定年で退職・再雇用という契約形態に変わり年収はさらに大幅ダウン
3.65歳で完全退職、会社から縁が切れる

 

65歳になって、さらに働きたいと思って就職活動をしても、60歳代の中高年を対象に
した求人は時給の低い単純作業以外には殆どありません。定年再雇用の時の年収
をさらに下回り、しかも仕事に今までの経験やスキルが生きることは一切ないのが普通
です。

 

それでも多くの定年退職者が働き続ける道を選ばざるを得ないというのが、ほとんどの
人たちの経済状況だと思います。

 

60歳代に相応しい仕事が無いのであれば、自ら作り出すしかない、ということで、「定年
前起業」を私は提唱しています。

 

50歳で「起業」することになった森部好樹さんも、会社員の「起業」を推奨しています。

 

 

私が薦める「定年前起業」をすれば、以下のようなメリットがあります。

 

1.現在の会社員としての仕事や評価に不満があったとしても、定年後に自立して
  自分の仕事だけで生活していく準備と割り切って働くことが可能になる。
2.会社員としての安定収入を得ながら、起業準備を進めることができ、すぐに十分な
  収入が得られなくても当面の生活には困らない。
3.会社員のまま起業ができれば、起業による収入が本業に近いレベルになったり、
  なる目途がついたタイミングで退職し、起業の仕事一本で生活するように切り替える
  ことができる。
4.起業して安定的な収入を得るステージに行くまでにはある程度、期間が必要な場合
  が多く、会社員としての収入があれば、じっくりと事業を育てることができる。
5.起業に必要なスキルや情報を会社員として働きながら身に付けたり、会社での仕事
  をうまく活用することも工夫によってできる。

 

会社を辞めてしまってから起業に向かう場合には、「当面の生活資金をどうするか」
いう問題が必ずついて回ります。

 

そういう意味で、会社員を続けながらの起業にはリスクを最小限に抑えながら準備でき
るというメリットが大きいでしょう。

 

一方で、以下のような留意点もあるので注意しましょう。

 

1.会社によっては就業規則の中に、「副業禁止規定」が明記されていて、発覚すれば
  解雇事由になるリスクがあること
2.起業準備の活動が本業に支障を来たすほど時間や労力を取られてしまうこと
3.起業準備も本業の会社員としての仕事も、どちらも中途半端になってしまうこと

 

これらのリスクや留意点があることは確かですが、私の経験や同じような道を進む仲間
の状況から見ると、いずれも工夫や努力によって克服できる課題だと思います。

 

ほんとうに「好きなこと」で起業する場合には、会社員としての本業もうまく活用して、
両方の仕事の折り合いを付けることは不可能ではありません。

 

時間調整やエネルギー配分などは個々の置かれた状況でケースバイケースだと思い
ますが、多くの仲間がそれを克服してきています。

 

最も問題なのは「副業禁止」だと思いますが、最近では副業をむしろ奨励する大企業も
出てきており、奨励まではしなくても黙認する企業も多くなってきています。

 

最初からダメだと諦めずに、会社と交渉してみるのも手かも知れませんし、それはリス
クがあるという会社の場合は「敢えて言わずに準備をしていく」という選択もあります。

 

私の経験から言えば、起業という目標を持って準備をしていくだけでも大きなメリット
があると実感しました。生活がすべて変わってきますし、生きがいや仕事のやりがい
変化してきます。

 

会社との折り合いは、起業で稼げるようになってから考えればいいという人も多いです
し、バレた時には辞めればいいと腹を括っている仲間もいます。

 

1人ひとり会社の環境や考え方の違いがあるので、「こうすればいい」というアドバイス
は一概にできませんが、「最初から無理だ」と諦める必要はないと私は考えています。

 

会社もつねに変化しますし、どんな大企業でも将来、絶対に安泰などと言える会社は
現在の変化の激しい時代には一社もないと私は思っています。

 

さあ、あなたも一歩踏み出して、定年後の不安を、「定年前起業」で払拭するよう、準備
を始めてみませんか。

 

では、今日もハッピーな1日を!