書評ブログ

『余命3年社長の夢 ~「見えない橋」から「見える橋」へ』

「脊髄小脳変性症」という難病で余命10年と宣告されてから7年を経て、現在は計算上では余命3年となっている建設会社の経営者が、「どんなことをしておきたいか」について記した本があります。

 

 

本日紹介するのは、創業以来500人以上の元受刑者を雇用してきた北野建設株式会社代表取締役社長の小澤輝真さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

小澤輝真『余命3年社長の夢 ~「見えない橋」から「見える橋」へ』(あさ出版)

 

 

この本は、北海道にある北洋建設という会社で、これまで500人以上の元受刑者を雇用し、累計2億円以上の費用を使って支援してきた経営者の思いと、難病で余命がわずかと告知された状況での行動を綴った書です。

 

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

 

1.余命宣告

 

2.経営者になる

 

3.仕事と再犯

 

4.霞が関

 

5.大切なもの

 

 

 

この本の冒頭で著者は、「人は仕事さえあれば再犯しない。」という信念を述べています。

 

 

 

受刑者が1年間刑務所で過ごすと、およそ300万円の費用がかかるそうです。一方で、元受刑者が職につけば、彼らは納税する立場になります。

 

 

 

著者はこれまで500人を超える元受刑者を雇用し、法務省からは「日本で一番ではないか」と言われているそうです。

 

 

 

現在でも社員62人のうち、元受刑者13人、執行猶予付きの前科者を含めると21名が働いている、と言います。

 

 

これだけ雇用経験のある会社でも、雇用した元受刑者の8割以上は退職してしまい、最終的に定着するのは1~2割、それだけ社会復帰は難しいことなのです。

 

 

 

また、著者の小澤さんは、遺伝する難病「脊髄小脳変性症」が発病し、医師の告知によれば余命は3年です。

 

 

 

本書では、家族に病名を伝える時の葛藤や、経営者としての苦難の道、そして元受刑者を支援する思い行政や政治に対する説明や働きかけなど、心打たれる行動の軌跡が記されています。

 

 

 

著者の信念は、元受刑者を立ち直らせるには、罪を隠す「見えない橋」ではなく、「見える橋」の精神だ、というものです。

 

 

 

この本の最後で著者は、「本当に大切なもの」について語っています。

 

 

それは、「家族」「友達」「お金」などさまざまな答えがあるが、「人生でいちばん大切なものは自分だ」と述べています。

 

 

自分を大切にするから、自分をあきらめない。

 

人のこともあきらめない。

 

人は変わる。

 

 

 

これが、余命3年という状況の中で、著者の小澤さんが元受刑者を雇用し続ける思いなのでしょう。

 

 

 

あなたも本書を読んで、「余命3年社長の夢」を共有して、大切なことを学んでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!