書評ブログ

起業は『定年楽園』への近道

「貯蓄や投資では老後の “ 難民化 ” は救えない!」と警鐘を鳴らし、「定年後」を楽園にするためのストーリーを描いた書があります。

 

 

本日紹介するのは、野村証券に勤務して定年退職後起業した大江英樹さんが書いた、こちらの書です。

 

 

大江英樹『定年楽園』(きんざい)

 

 

 

この本は、高齢化が進む社会においては働く高齢者が増えてくることを見通して、普通のサラリーマンが退職後の仕事をどのように行えば豊かで楽しい生活を送ることができるか、ということについて書いています。

 

 

本書のタイトルである「定年楽園」とは、「定年後に楽しく活動できる園」を目指して、今から準備しましょうということです。

 

 

本書は、以下の7部構成から成っています。

 

 

1.齢をとっても働く人が増える

 

2.老後の3つの不安

 

3.これだけ知っていれば、お金の不安は無くなる

 

4.60歳からの多様な働き方

 

5.起業は定年楽園への近道

 

6.自分の居場所をつくる・・・とは?

 

7.永年楽園への道

 

 

本書の前半部分は、「老後の3つの不安」について解説しています。「人生の3大不安」と呼ばれていて以下の3つです。

 

 

1.健康 (病気に関する不安)

 

2.貧困 (お金に関する不安)

 

3.孤独 (社会的なつながりに関する不安)

 

 

この中ではとくに、3番目の「孤独」に対する不安が最も深刻だ、と著者は言っています。また、これら3つの不安は将来、相互に関係して絡み合っていますので注意する必要があります。

 

 

また、私が最も感銘を受けたのは、「起業は “ 定年楽園」への近道だとして、60歳定年退職者には「起業」という選択肢を勧めたい、としている点です。

 

 

好きなことを仕事にしていくので、「不安はあるけど不満はない」というのが、起業した人たちに共通する状態だそうです。確かに収入が得られるかどうかは「不安」です。

 

 

しかし、好きなことを仕事としてやっているので楽しく、「不満」はないそうです。会社員であれば組織の中で望まない仕事や意見や価値観の違う上司、部下との人間関係で「不満」は多いでしょうが、「起業」はひとりでやるケースが多いので、そうしたことはない、と著者は言います。

 

 

但し著者は、「起業に向かない人の性格」として、次の5つを挙げています。

 

 

1.安定志向で変化を好まない

 

2.面倒なことは嫌い

 

3.我慢強い

 

4.知らない人と接するのが苦手

 

5.バランス感覚が強い

 

 

これらの性格は、確かにサラリーマンとして組織の中で出世していくタイプに多い性格ですが、「起業」では苦労する、というのが著者の見立てです。「バランス感覚」などは良さそうですが、「起業」では摩擦を恐れない「突破力」が得てして必要だ、ということです。

 

 

次に、定年になった後で起業する場合の「原理原則」を、著者の大江さんは、「3つのやること」「5つのやらないこと」という形で作りました。まず、「3つのやること」から以下に紹介します。

 

 

1.自分のやりたいことをやる

 

2.自分の能力を活かせることをやる

 

3.世の中の役に立つことをやる

 

 

まさにその通りだと思います。私は「定年前起業」ですが、この「原理原則」に沿って起業します。次に、「5つのやらないこと」は次の通りです。

 

 

1.法律や職業倫理に反することはしない

 

2.借入や大きな設備投資はしない

 

3.規模を拡大しない

 

4.特定の企業や団体の紐付きにはならない

 

5.お金のために主義主張は曲げない

 

 

これらの「原理原則」も、私はすべて共感していて、要するにリスクの少ない「スモールビジネス」、「ひとりビジネス」をしていきましょう、ということです。

 

 

「ひとりビジネス」に関しては、こちらの本がほんとうにお薦めです。書評を掲載した2015年10月8日付ブログ記事のリンクとともに以下に紹介しておきます。

 

 

佐藤伝『ひとりビジネスの教科書』(学研マーケティング)

 

 

 

https://jun-ohsugi.com/column/hitoribusinessnokyoukasho

 

 

私も借金や大きな設備投資はせずに、「スモールビジネス」をひとりで立ち上げていきます。若干、違うのは家族も巻き込んで役割分担して「ファミリービジネス」の形態にするのと、立ち上げ期だけは「ポートフォリオ・キャリア」の考え方で、組織も活用しながら収入を確保する点です。

 

 

大江さんが書いているように、「定年退職者」が起業する場合は年金収入など、当面の生活費が確保されますが、「定年前起業」では、年金をもらうまでには年数があり、立ち上げ期の運営もポイントになります。

 

 

若く元気も意欲もあるというメリットがあるので、私は少しでも早くから準備して「起業」に踏み出すことをお薦めしています。あなたも本書を読んで、「定年楽園」のストーリーを考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!

 

 

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