書評ブログ

『終生 知的生活の方法~生涯、現役のままでいるために~』

私は「老」に関心があったおかげで、90歳を超えても若者に劣らぬ知的活動をやっていらっしゃる方と何人も対談させていただくという有り難い機会を持つことができた、と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、上智大学大学院修士課程修了ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オクスフォード大学に留学上智大学教授を経て、同大学名誉教授で、昨年(2017年)4月に86歳で亡くなられた故・渡部昇一さんが最後の修正原稿として後世に遺された、こちらの書籍です。

 

 

渡部昇一『終生 知的生活の方法~生涯、現役のままでいるために~』(扶桑社新書)

 

 

この本は、2004年5月、大和書房より刊行された『老年の豊かさについて』加筆修正し、大幅に改訂したものです。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.「自分である」ことの本質は記憶である

 

2・知的生活とは、孤独と社交のバランスである

 

3.90歳を超えて知的であり続けた人たちに学ぶ

 

4.知的に暮らすための大事な方法

 

5.知的老後生活とお金の関係

 

6.誇りをもって人生をまっとうするために

 

 

 

この本の冒頭で著者は、「人間というものは究極的に何であるか、自分とは何であるかと考えると、私は、『人間とは記憶である』と思うのです。」と述べています。

 

 

また、老年になっても、記憶力はものすごく強くなる、と提唱していて、自らの体験などを語って説明しています。

 

 

さらに、知的生活とは、社交と孤独のバランスであること、またハマトンの知的生活について紹介し、定年後の生活についても著者の考え方を述べています。

 

 

 

本書の中盤以降では、90歳を超えて知的であり続けた人たちからの学びを紹介しています。

 

 

 

そして、知的に暮らすための大事な方法を、以下の通り提唱しています。

 

 

◆ 老年の生活で大事なのは、同じリズムを繰り返すこと

 

◆ 子供が育った後は奥さんの手料理に拘らない

 

◆ 老いた後の肉体は、時間をとってゆっくり鍛える

 

◆ 老化のプロセスを逆流させる真向法

 

◆ 50歳を超えたら、意思をもって散歩すること

 

 

◆ ボケたくなければ、朝、声を出して本を読む

 

◆ アメリカ人の老人観は示唆に富む

 

◆ 子供には遺産ではなく教育を残す

 

◆ 老年になって大事なことは、成功より失敗しないこと

 

◆ 霊魂は自分の最高の状態のまま、あの世にとどまる

 

 

 

また、長く働き続けて「生涯現役」を目指すことを説いた拙著『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)も併せて読むと渡部さんの考え方との共通点が多く参考になります。

 

 

 

あなたも本書を読んで、「老年の豊かさ」について考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!