書評ブログ

『採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ』

求人広告ビジネス人材紹介ビジネスが担ってきた中途採用マーケットをベースに、採用支援サービスの過去から現在までの流れを通じて、この先の人材業界の未来を読み解いている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1988年リクルート入社、「B-ing」「とらばーゆ」「フロム・エー」「リクナビNEXT」などの関わり、リクルート関係会社を経て、2014年にルーセントドアーズ株式会社を設立ミドル以上の転職支援サービスなどを手掛ける黒田真行さんと、ベルシステム24、リクルートエイブリック(現リクルートキャリア)などを経て、現在は株式会社ミライフ代表取締役佐藤雄佑さんの共著による、こちらの書籍です。

 

 

黒田真行・佐藤雄佑『採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ』(クロスメディア・パブリッシング)

 

 

この本は、人材ビジネス業界で働く人たち、これからリクルーティングビジネスに挑もうとしている人々に、あるいは産業の変化として人材業界に興味を持つ皆さんにとって、羅針盤になるような情報を提供する目的で書かれました。

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.採用支援ビジネスをとりまく全体像

 

2.職業選択の広がりと採用ビジネス100年

 

3.求人広告と人材紹介 2つの人材ビジネスの誕生

 

4.リクルーティングビジネスにおけるビジネスモデル変遷

 

 

 

5.リクルーティングビジネスの新潮流

 

6.人材業界のディスラプター

 

7.人事採用部門は変化にどう対応すべきなのか?

 

8.リクルーティングビジネスの未来シナリオ

 

 

 

この本の冒頭で著者は、リクルート草創期の『就職情報』編集長を務めた神山陽子さん(元リクルート常務取締役)次の言葉を紹介しています。

 

 

「会社を辞めた人を “ 脱落者 ” 扱いする社会への義憤があった。堂々とやり直しができる “ 明るい転職 ” が当たり前の社会を作りたかった」

 

 

 

こうした差別的な空気は、時代を追うごとに変化し、転職は当たり前どころか、適正なキャリア構築のための不可欠な手段となりました、と著者は述べています。

 

 

 

また最近では、I o T やAI の活用、自動学習などの機能進化など、中途採用ビジネスの環境は激変していて、人材業界で働く人々からは、次のような将来不安の声が聞かれます。

 

 

◆ 人事業務は労働集約から解放されるのか?

 

◆ 転職サイトは、クローリングにとってかわられるのか?

 

◆ 人材紹介ビジネスは、AIによって崩壊するのか?

 

◆ RPOはどこまで進化するのか?

 

 

 

本書では、求人広告人材紹介という2つのビジネスが誕生した歴史から紐解き、その後の人材派遣業の台頭や、リクルーティングビジネスのビジネスモデル変遷を紹介して、今後のリクルーティングビジネスの新潮流を展望しています。

 

 

 

さらにのリクルーティングビジネスの「未来シナリオ」を予測しています。そのコンセプトキーワードは以下の通りです。

 

 

◆ 少子高齢化とテクノロジーの進化

 

◆「人生二毛作」を前提としたキャリアプラン

 

◆ 雇用形態の多様性(インディペンデント・コントラクターという働き方)

 

◆ リクルーティングビジネス戦国時代と価値の二極化

 

 

 

この本で展望している「人生二毛作」に対して、私が一昨年出版した『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)では、「トリプル・キャリア」という、働く期間を3つに分ける人生設計を提唱しています。

 

 

 

 

また、雇用形態の多様性という観点からは、「雇われない働き方」で、定年をなくすことが重要だと、私は考えています。

 

 

 

あなたも本書を読んで、これから10年で大きく変わる中途採用ビジネスのポイントを把握し、人材業界の未来シナリオについて考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!