書評ブログ

『老人に冷たい国・日本』で人生設計は必須!

高齢者3000万人時代を迎えて、「大切なもの」が欠落する日本の社会保障・福祉制度に警鐘を鳴らしている本があります。

 

 

本日紹介するのは、NHK 特集『無縁社会』『老人漂流社会』にも協力・出演した河合克義・明治学院大学教授が書いた、こちらの書です。

 

 

河合克義『老人に冷たい国・日本』(光文社新書)

 

 

 

この本は、「孤立死」「餓死」という言葉に象徴されるように、孤立や貧困をめぐる問題が日本の社会問題として大きくクローズアップされている現実にスポットを当てて分析している書です。

 

 

著者の河合さんは、30年以上も前から貧困と孤立の問題を研究し、全国各地で調査を行ってきました。

 

 

とくに都市部では港区や横浜市鶴見区のひとり暮らし高齢者、地方では山形県の全市町村を対象に定点観測のデータを収集・分析しています。

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

 

1.深刻化する貧困と社会的孤立

 

2.貧困と孤立は、もっとも弱い層を襲う

 

3.ひとり暮らし高齢者はどの地域に多いか

 

4.日記は語る

 

5.5つの生活類型と格差

 

6.農山村と都市を比較する

 

7.「老人に冷たい国・日本」を変える

 

 

本書で述べている結論は、「貧困が孤立を生み出す」ということです。孤立と孤独の原因は、以下の3つの要因が相互に作用しながら社会的に最も弱い層に出てきます。

 

 

1.生活基盤の不足と低水準 (とくに住宅の貧困)

 

2.共働き・多就業・残業・夜勤などによる家族間の接触減少

 

3.サラリーマンの都市集中と下層の低所得・低生活

 

 

そしてとくに弱い層である、ひとり暮らし高齢者に顕著に表れてくる、ということです。

 

 

それから本書の特徴として、河合教授の徹底した現場調査があります。とくに学生たちによる「ひとり暮らし高齢者の日記」はリアルな生活実態が分かる資料で興味深いです。

 

 

日本の家族ネットワークは大きく変化してきています。世帯分離が進み、高齢者夫婦のみ世帯とひとり暮らし高齢者が増加してきています。

 

 

先進国の中で日本ほど「老人に冷たい国」はない、と著者は言います。不安定な仕事をしてきた人の高齢期の貧困と社会的孤立。しかし、生活態度は控え目で、困難な状況にあっても「助けて」と言わない人たちです。

 

 

あと15年で、団塊世代の人たちが75歳以上の「後期高齢者」になっていきます。そこが日本の少子高齢化のピークになるでしょう。

 

 

「大切なもの」が欠落する日本の社会保障・福祉制度を抜本的に見直すことが求められています。

 

 

あなたも本書の調査分析をしっかり理解したうえで、将来の人生設計を考えていきませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!

 

 

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