書評ブログ

『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』

警察官として28年、そのうち20年を刑事として、主に知能犯を担当して「ウソや人間心理の見抜き方」を体得してきた専門家が、その極意を伝授してくれる本があります。

 

 

本日紹介するのは、警察官として28年間勤務した後に独立起業し、「ウソや人間心理の見抜き方」のスキルが学べる「刑事塾」を開講して、全国各地で講演や企業研修を行っている森透匡さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

森透匡『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』(アスカビジネス)

 

 

この本は、警察官歴28年、うち刑事歴20年という中で著者が培ってきた「ウソと人間心理を見抜く」スキルを体系的にまとめて再現性のある形で伝える書です。

 

 

著者の森さんが「刑事塾」を主宰して、「ウソを見抜くスキル」を世の中に広めようと思った理由は以下の2つだ、ということです。

 

 

1.民間ビジネスの世界でこのスキルを使ってもらいたい

 

2.現役の刑事の世界で使ってもらいたい

 

 

民間ビジネスでは交渉がうまくなり、いい結果が生まれますし、刑事の世界では取り調べ技術が向上して悪い人間を見逃すことがなくなり国の治安がよくなります。

 

 

したがって、本書を手に取った読者の方も、「ウソを見抜く力」をつけることができ、刑事のスキルを学ぶことによってビジネスを発展させていくことができる、と著者は述べています。

 

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

 

1.刑事のスキルはビジネスに使える!

 

2.刑事が現場で使う人間心理の見抜き方

 

3.刑事が使うウソの見抜き方

 

4.採用面接でウソを見抜く

 

5.商談でお客様の心理を見抜く

 

6.部下の心理・本音を見抜く

 

7.ウソつきや詐欺師に騙されないために

 

 

本書の冒頭で著者は、そもそも犯罪者が心底本当のことを話してくれる確率は全体の60%程度、と述べています。

 

 

残りの40%はウソということになり、刑事は「真実を述べているかどうかを判断する能力」、すなわち「ウソを見抜くスキル」が必要になる、ということです。

 

 

しかし世の中には、ウソを見抜くのが難しい人がいて、例えば次のような人だ、と著者は言います。

 

 

◆ そもそも悪いことをしたという意識の薄い人(政治家、経営者)

 

◆ 失うものが大きくてウソが強固になる人(同上)

 

◆ 女性(視線を合わせる、直感が鋭い)

 

 

本書では、そうした中でも様々な質問や、注目すべき観察のポイントを示して、「ウソを見抜く」ためのノウハウやテクニックが説明されています。

 

 

私が読んでいて「なるほと」と思った、説得力のある「ノウハウ」や「テクニック」を、以下に紹介します。

 

 

◆ 非言語コミュニケーションに注目する

 

◆ 自律神経信号(顔が赤くなる、青くなる、手が震える、額に汗が出る等)に注目する

 

◆ この場から逃れたい人は足先が外側を向く

 

◆ 人間の心理は目の動きで読むことができる

 

◆ 姿勢は何かを語る

 

 

◆ ウソをついている人は、身振り手振りがなくなる傾向にある

 

◆ ウソのサインは会話中の「質問」が刺激になって表れる

 

◆ 「可能性質問」によって、犯人だけを反応させる

 

◆ ウソを見抜くには考える時間を与えないことがコツ

 

◆ 内容の違う疑念が3つ以上になったら「ウソである」と推定する

 

 

これらのノウハウの中で、私がとくに印象に残ったのは、「可能性質問」の具体的事例ですが、ここでは敢えて書きませんので興味ある方はぜひ、本書を入手してお読みください。

 

 

さらに本書では、「おかしな質問」、「多方面質問」、「様子質問」、「教えを乞う質問」、「保証確認質問」、「逆方向質問」など、様々な「質問」のテクニックによって、いろんな角度からウソを見抜く手法が紹介されています。

 

 

 

また、ウソをついているサインが、「話し方」および「仕草」のそれぞれについて紹介されていて、興味深いです。いずれも納得できることが多く解説も説得力があります。「話し方」におけるサインは次の通りです。

 

 

◆ 質問に答えることができない

 

◆ 質問を繰り返す

 

◆ 簡単な質問が理解できない

 

◆ 逆ギレする

 

◆ 質問の手順や方法に文句を言う

 

 

◆ 明確に否定しない

 

◆ 余計な説明が多い

 

◆ 問題を軽く扱う

 

◆ 神様や信頼できる人を持ち出す

 

◆ 真実の話で説得する

 

 

また「仕草」におけるサインは以下の通りです。

 

 

◆ 反応しない、反応が遅い

 

◆ 肩が揺れる

 

◆ 身振り、手振りがなくなる

 

◆ 顔に手をやる

 

◆ 整理整頓の仕草

 

◆ 支店移動の仕草

 

 

本書の後半では、採用面接でウソを見抜くポイント商談でお客様の心理を見抜くポイント部下の心理・本音を見抜くポイントなど、実際のビジネスで活用できる手法が分かりやすく解説されています。

 

 

そして本書の最後では、「ウソつきや詐欺師に騙されないために」と題して、最近時急増している、ひとり暮らし高齢者を狙った詐欺などの被害に合わないための留意点が説明されています。

 

 

あなたも本書を読んで、元刑事が教える「ウソと人間心理の見抜き方」を学んでみませんか。

 

 

 

2020年4月6日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第56回】元刑事が教えるウソの見抜き方とは?にて紹介しています。

 

 

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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