書評ブログ

L.ロン ハバード『しあわせへの道』(ニュー・エラ・パブリケーションズ・ジャパン)

ハバード氏は、米国ネブラスカ州生まれ出、1986年に逝去しているが、その著書は数多くの国々で翻訳され、世界中で読み継がれている。ジョージ・ワシントン大学で、数学と工学を専攻しているが、作家として活躍した。

 

その後、英国の宗教である「サイエントロジー」を創設している。本書は、京セラの創業者である稲盛和夫氏の推薦する書としても有名だ。

 

稲盛氏は本書を、「非常にあたりまえのことばかりが書かれている。」と評している。ただ、続けて次のように記している。

 

「その ” あたりまえ” が無いからこそ、現代社会における混乱があるのではないでしょうか。私たちは今こそ、この本から学ぶことが多くあると思います。」

 

『しあわせへの道』で提示しているのは、宗教も哲学もない時代に生きる私たちの、生き方の指針ともいうべき基本中の基本だ、と稲盛氏は述べている。私も全く同感だ。

 

本書で語られている教えは主に以下の点だ。

 

1.自分を大切にしましょう。
2.節度を保ちましょう。
3.子どもを愛し、助けましょう。
4.あなたの両親を敬い、助けましょう。
5.真実とともに生きるように努めましょう。

 

6.善意の人を傷つけてはいけません。
7.信頼される人になりましょう。
8.あなたがしてほしくないことは、ほかの人にしないようにしましょう。
9.あなたがほかの人から接してもらいたいように、ほかの人に接するようにしましょう。

 

まさに、生き方の原理・原則、基本が書かれています。変化が速く、激しく、大きくなっていく時代に、ともすれば忘れてしまいがちな「大切なこと」を思う出させてくれる。

 

原点に立ち返って自分や自らの人生に思いをめぐらす全ての人々に、本書を心から推薦したい。