書評ブログ

『困難を乗りこえる 強い自分のつくり方』

「失敗しても挫折しても立ち上がれ。折れない、反転攻勢、巻き込む、やり切る。すべてが、あなたの明日の糧になる。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、リクルートを退職した後、自ら立ち上げた会社の社長を解任され、どん底から這い上がって再起業した、リ・カレント株式会社・代表取締役石橋真さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

石橋真『困難を乗りこえる 強い自分のつくり方』(明日香出版社)

 

 

この本は、著者の石橋真さんが、「仕事や人間関係がうまくいかずに、もがいている人に届けたい」という思いを持って、前に立ち上げた会社の社長を辞任して凹んでいるときに、一歩だけ進むために1000日間発信し続けた「強い自分をつくるメッセージ」をもとに88の項目に整理して書いたものです。

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.行き詰まったら、とにかくもがく-折れない

 

2.乗りこえる挑戦を始める-反転攻勢

 

3.初心を忘れず、しつこくやり切る-継続する

 

4.周囲を巻き込み、味方にする-巻き込む

 

 

5.チームを盛り立て、認められる-メンバー力

 

6.熱くなるチームをつくる-リーダー力

 

7.どんな困難も明日の糧にする-逆境打破

 

8.困難も楽しめるブレない軸をつくる-人生の軸

 

 

本書の冒頭で著者は、「うまくいかなかったら “ 行動 ” に焦点をあてる」ことを提唱しています。

 

 

仕事をやり遂げるのに必要な能力は「実践学習」によって高まる、ということです。つまり、能力があるから行動するのではなく、行動するから能力が開発されるのです。

 

 

仕事の中でもっとも面倒でイヤなもののひとつとして、「無茶振りの仕事」を挙げていますが、著者が経験から振り返ると、無理をする効果として、次の5つがある、と言います。

 

1.ストレッチ効果

2.自信増幅効果

3.可能性発見効果

4.限界悟り効果

5.評価アップ効果

 

 

何となく、その名称から効果の内容は推測できるかと思いますが、最初の「ストレッチ効果」とは、今精一杯よりも高い目標を持つことによって能力が伸びる効果のことです。

 

 

この本の中では、素晴らしいリーダー、経営者の事例が多く出てきますが、私が尊敬する経営者と共通する方も出てきて、感銘を受けました。

 

 

ひとりは、イエローハットの創業者鍵山秀三郎さんで、トイレ掃除という「凡事」を徹底して行うことにより、社員の心を磨いて一部上場の信用ある会社をつくりました。

 

 

その著書『凡事徹底』(致知出版社)は名著で、多くの経営者のバイブルとして、今も読み継がれています。

 

 

また、本書には書いていませんが、この鍵山秀三郎さんの経営の師匠が、日本経営システムの元社長・浅野喜起さんで、私の日本興業銀行時代の大先輩です。

 

 

浅野さんの持論である「良い会社とは人の育つ会社である。はたらく人の心を荒ませない会社である。」という、美点凝視の経営哲学は、私自身の信念にもなっていて、鍵山社長もその影響を大きく受けています。

 

 

『凡事徹底』第Ⅲ部は、「企業の質をどう高めるか」というテーマで、著者の鍵山さんと、浅野喜起さんとの対談が掲載されています。

 

 

浅野さんも経営コンサルタントとして、数々の著作を残されていますが、『わけ合えば余る-人を育てる「幸せ」の経営』(致知出版社)は、人を育てるための「美点凝視」を説いた名著です。

 

 

これ以外にも、本書には、石橋社長が困難を乗りこえてきた経験や、お客様からの励ましなどのエピソードが紹介されていて、心に響きます。

 

 

私が読んでいて、とくに深く感銘を受けたメッセージを以下に紹介します。

 

 

◆ 準備と練習は裏切らない

 

◆ 悲観的に考えて楽観的に行動せよ

 

◆ 学ぶときに大事な姿勢は、純粋な「好奇心」、内発的動機づけだ

 

◆ できる・できないの差は「しつこさ」にある

 

◆ 結果は一時の問題、努力は一生の問題

 

 

◆ 今ある人間関係は、自分の心の鏡

 

◆ 自力を失っても他力がある

 

◆ 言いだしっぺからやりだしっぺになる

 

◆ 順風なときは黙り、逆境のときこそ熱く語る

 

◆ ティーチングとコーチングを部下に応じて使い分ける

 

 

◆ 大失敗した日は、未来から見ると再起の記念日

 

◆ つまずきや失敗を、一歩下がって上から見る

 

◆ 失敗の原因は自分にあると認めた瞬間、人は本気で変わり始める

 

◆ ビジネス人生は長い、負けて結果が出なかったときが、本当のスタートライン

 

◆ 不遇な時代のマイナス感情をバネにして、努力しよう

 

 

◆ ネガティブ感情を自分のモチベーションアップにつなげる、「仕返し」ではなきて「見返し」

 

◆ リベンジするは、敵になし、リベンジするは我にあり

 

◆ 本当に強いのは、自分の弱さを認めた人

 

◆ 辛酸は、なめ尽くして力に変える

 

◆ 「辛さ」を一つ乗りこえると「幸せ」となる

 

 

 

また、著者が提唱する「道楽者」ではなく「働楽者」の4つの要件は参考になります。

 

 

1.困難で挑戦的な仕事こそやりがいを見出す

 

2.他人を助けたり、喜ばせることに使命感を感じている

 

3.自分の得意領域で勝負している

 

4.好奇心を持って日々研究を怠らない

 

 

最後に、本書で紹介している、仕事がうまくいく「あたま」の法則は、まさにその通りです。

 

1.あかるく

2.たのしく

3.まえむき

 

 

あなたも本書を読んで、「弱い人間が、どうしたら強くなれるのか」を学んでみませんか。困難や失敗に直面したとき、自責に変われる要因は、次の2つだ、と著者の石橋さんは言います。

 

◆ 「使命」を見出すこと

◆ 人との「ご縁」

 

 

困難を乗りこえる「強い自分」をつくりたい全ての人に、本書を心から推薦します。

 

 

 

2020年4月17日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第67回】困難を乗り越える「強い自分の作り方」にて紹介しています。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=w8J6Q0SEFIM

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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