『平成のビジネス書「黄金期」の教え』

2017.08.31 (木)

「失われた20年」から脱出するヒントを本に求めた読者と、出版不況を克服しようとあがいた出版社の思惑がマッチした2000年代は「ビジネス書黄金期」だった、と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、東進ハイスクールを退職した後、公認会計士税理士となって活躍し、著書の『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社新書)が163万部のベストセラーとなり、会計本ブームの火付け役となった山田真哉さんが書いた、こちらの新刊新書です。

 

 

山田真哉『平成のビジネス書「黄金期」の教え』(中公新書ラクレ)

 

 

この本は、「ビジネス書黄金期」と呼ばれる2000年~2010年頃の代表的なビジネス書の「書評」と、ビジネス書バブルはなぜ崩壊したか、という「考察」二本柱になっています。

 

 

とくに「書評」を、最近時に刊行されたビジネス書ではなく、2010年までのビジネス書に限定しているのが特徴です。それによって、ビジネス書黄金期の傾向を際立たせる意図があるのでしょう。

 

 

 

本書は以下の3部構成から成っています。

 

 

1.書評編

 

2.考察編ービジネス書バブルはなぜ崩壊したか

 

3.資料編ー年間ベストセラー一覧(1990年~2016年)

 

 

また、この本の大半を占める「書評」については、ビジネス書のテーマごとに、次の4つのジャンルに分かれています。

 

 

◆ 経営

 

◆ マネー

 

◆ 会計

 

◆ 経済・法律・その他

 

 

 

本書の冒頭で著者は、「ビジネス書」の定義について、1990年代までと、2000年代のビジネス書黄金期では変化してきている、と指摘しています。

 

 

すなわち、1990年代までは、経済や経営・金融・法務といった実用書ビジネス書と呼んでいましたが、次第に自己啓発や勉強法、脳科学、心理学といった「広い意味でビジネスに役立つかも知れない」という本までビジネス書のくくりに入るようになった、と著者は言います。

 

 

要するに、ビジネスパーソンが役立つと思った本が「ビジネス書」だ、ということです。本書で「書評」およびその他文章の中で取り上げられているビジネス書の中で、私も読んでとくに感銘を受けた本を以下に挙げておきます。

 

 

 

 

 

 

本書の後半の考察編では、ビジネス書バブルが崩壊した要因として、以下の5つの通説を紹介しています。

 

1.想定外の時代

2.人口減少

3.キャリアアップは時代遅れ

4.ノウハウが出尽くした

5.ネットに負けた

 

 

これら要因のうち、2番目の「人口減少」と5番目にある「ネットに負けた」が大きい、と著者は結論を述べています。私もまったく同感で、とくにネットによる影響は、紙関連のビジネス全般に大きな影響を与えている、と言えるでしょう。

 

 

また、「ビジネス書作家盛衰史」として、1990年代と2000年代の代表的なビジネス書作家は以下の通り変化してきていると指摘しています。

 

 

まず、1990年代は、以下の6人を挙げています。いずれも大家と呼ばれる偉い方々、と著者は述べています。

 

◆ 大前研一

◆ 長谷川慶太郎

◆ 落合信彦

◆ 堺屋太一

◆ 船井幸雄

◆ 邱永漢

 

 

そして、2000年代は、次の5名で、ゼロから「売れっ子」になった身近な方々、ということです。

 

◆ 細野真宏

◆ 神田昌典

◆ 本田健

◆ 橘玲

◆ 勝間和代

 

 

 

本書ではその後に、今後のビジネス書展望として、以下の5つを挙げています。

 

1.予備校文化の拡大

2.新しい女性著者が必ず現れる

3.本格派の時代

4.電子書籍のさらなる拡大とその先

5.ビジネス「書」作家の消滅

 

 

とくに、電子書籍の台頭は、出版業界の流通形態に大きな影響を与えつつあり次の3点の変革をもたらす、と著者は予測しています。

 

◆ 「初速」という呪縛からの解放

◆ 再販制度、委託販売の壁崩壊

◆ 業界再編の予兆

 

 

 

本署の巻末には、「資料編」として、1990年~2016年のビジネス書ベストセラーの推移が掲載されていて、時代の傾向がよく分かり、参考になります。

 

 

あなたも本書を読んで、ビジネス書黄金期の特徴を学び、今後のビジネス書について考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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