書評ブログ

『現代語訳 学問のすすめ』

福澤諭吉の『学問のすすめ』を、中学生でも無理なく読める表現で、現代語に訳してビジネス書仕立てで書かれた本があります。

 

 

本日紹介するのは、慶應義塾の創始者である福澤諭吉が書き、外資系コンサルティング会社などを経験した河野英太郎さんが現代語に訳した、こちらの新刊書籍です。

 

 

河野英太郎『現代語訳 学問のすすめ』(SB Creative)

 

 

この本は、「天は人の上の人を造らず人の下に人を作らず」から始まる名文句だけしか知らない人が多い、福澤諭吉『学問のすすめ』について、その先を読めば、「実用の書」であることが分かる、と説明しています。

 

 

つまり、書いてあることは、人材育成に加え、ダイバーシティ(多様性)、責任感、上司とのつきあい方、チームワーク、プロジェクト管理など、まさに「仕事術」に関する内容だ、と著者は言います。

 

 

すなわち、『学問のすすめ』は、日本で最大級に売れた「ビジネス書」なのです。140年以上前に出版された本ですが、一説には、当時の人口の10人に1人が手に取ったと言われていて、現在の人口に換算すれば1200万部以上ということになります。

 

 

 

本書は以下の17部構成から成っています。

 

 

1.学んだ人から出世する

2.個人と組織は対等

3.全員が当事者意識を持つチームは強い

4.まずは自分から変わりなさい

5.ひとり一人が「独立心」を持つ

 

6.ルールを守る

7.全員がメンバーでありリーダー

8.他人を尊重し自分も自由になる

9.お金のために働かない

 

10.現状に満足しない

11.無意味な上下関係はいらない

12.学んだら行動に移す

13.人の自由を奪わない

 

14.失敗を生かす

15.疑問を持つ

16.他人の価値観に惑わされない

17.自分ブランドをつくれ

 

 

この目次構成を見ただけで、『学問のすすめ』がいかに現代にも通用する「仕事術」組織論、リーダーシップ論など、ビジネスに有用な書であるかが分かるでしょう。

 

 

明治期に書かれた漢語を全て現代語に置き換え、さらに接続語を補うなどして、本書は出来上がっています。

 

 

皆さんも一読すれば分かる通り、現在出版されている一般の「ビジネス書」と変わらない表現で読むことができます。

 

 

とくに私が印象に残った本書のフレーズを以下に挙げておきます。福澤諭吉の「熱意」が伝わってきます。

 

◆ 国が「豊か/貧しい」「強い/弱い」というのは、その国の人たち一人ひとりが学んだか学んでいないかの違いで生まれた結果

◆ 学問に目覚めて、気を緩めず、一人ひとり独立を目指すべき

◆ 人々の心に深く根づいたカルチャーを変える必要がある

◆ ルールだけが人を裁ける

 

◆ 人間は行動や考え方を他人から束縛されることはない

◆ 人は、「体」「知恵」「欲」「誠意」「意思」の5つのものを持つ存在

◆ 子どもには、人間として社会で生きていくことを教える

◆ 限界を設けて自分が満足するところをやめてしまってはいけない

 

◆ 私たちのミッションは、今、この時代に生きた証を社会に残し、後の世代に伝えていくこと

◆ 自立してこそ初めて学べる

◆ 学んだことは伝える工夫をする

◆ インプットとアウトプットを意識する

 

◆ 学んだら行動を変える

◆ 「学び」と「行動」のサイクルを止めない

◆ 現状を「棚卸し」する、人生も「棚卸し」する

◆ バランス感覚を持つ

 

◆ 疑問を持てば進歩する

◆ 自分の判断基準を持つ

◆ 自分の理想を実現する

◆ 人望こそが「ブランド」になる

 

 

本書の最後に、自分を正しくアピールして、他人に理解され自分の能力を発揮するために大切な3点が述べられているので以下に紹介します。

 

 

1.言葉を学ぶ(言葉を通じたコミュニケーション)

 

2.見た目に気を配る(表情や服装)

 

3.ネットワークをつくる

 

 

本書で提示されている「参考文献」は次の書籍です。興味を持った方はぜひ、チャレンジしてみてください。

 

 

 

 

 

あなたも本書を手に取って、福澤諭吉が『学問のすすめ』で伝えたかったことを、ビジネス書を読む感覚で理解してみませんか。

 

 

 

速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!

 

 

https://jun-ohsugi.com/muryou-report

 

 

では、今日もハッピーな1日を

 

 

50代からの人生設計ができる読書術

無料レポートはこちら »