書評ブログ

『1万人を面接した元・外資人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方』

「英語圏はアサーティブをよしとするので、嘘をついてはいけないけれど、自分に100の実力があったら、それを110や120に見せることは、とても重要です。」と述べて、英文履歴書(レジメ)の書き方や、面接での自分の見せ方を、外資系企業の採用担当者の目線から具体的に解説・指導してくれる本があります。

 

 

本日紹介するのは、ニューヨーク生まれ、英検1級、TOEIC960点で、お茶ノ水女子大学卒業後、日本GE株式会社、モルガンスタンレー・ジャパン株式会社等、外資系企業をキャリアアップ転職し、日本DHLの人事本部長を経て、2013年に独立、現在はグローバル人財プロデューサーとして活躍する鈴木美加子さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

鈴木美加子『1万人を面接した元・外資人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方』(日本実業出版社)

 

 

この本は、外資系企業の人事で実際に採用をしていた目線から、履歴書の書き方等を解説している書です。

 

 

例えば、英文履歴書はなぜこう書いてはいけないのか、面接でこんな質問をされたら採用担当者の意図はこうですよ、と舞台裏を開示しているのが特徴です。

 

 

 

本書は、「準備・応用編」および「面接・オファー承諾編」の2部に分けて、以下の10章構成から成っています。

 

 

1.外資系企業への応募の準備

 

2.「英文履歴書」作成のポイント

 

3.ダメな英文履歴書から

 

4.英文履歴書送付に必要な準備

 

 

 

5.外資系企業の面接に備える

 

6.これが受かる面接のコツ!

 

7.よく聞かれる質問と模範的回答

 

 

 

8.候補者だって質問しよう

 

9.面接後にすべきこと

 

10.企業文化の見極め方

 

 

 

この本の冒頭で著者は、外資系で求められる人物像として、次の「3つの特徴」を挙げています。

 

 

◆ 自分の強み・個性を理解している

 

◆ 自己PR力がある

 

◆ ロジカル思考

 

 

 

続いて、本書のメインの1つである「英文履歴書」作成のポイントとして、全体としての留意点に加えて、以下の項目ごとに、具体的にアドバイスを記載しています。

 

 

◆ 個人情報(Personal Imformation)

 

◆ 経歴のまとめ(Summary)

 

◆ 強み(Key Strengths)

 

◆ 職歴(Work Experience)

 

◆ 学歴(Education)

 

 

 

◆ 語学力(Language Skills)

 

◆ 資格(Qualification)

 

◆ 趣味(Interests)

 

◆ 推薦人(References)

 

 

 

次に本書の中盤には、ダメな「英文履歴書」を改善した事例が、分かりやすく掲載されており、実際に外資系企業に応募して「英文履歴書」を作成する人には本当に参考になります。

 

 

 

また、英文履歴書を送付するのに必要な準備として、カバーレターの作成など、事例付きで解説されています。

 

 

 

詳細な内容については、ぜひこの本を手に取って、確認してみてください。

 

 

 

本書の後半では、外資系企業の面接の準備と、実際の面接での「受かるコツ」採用担当者の視点で記されています。私がとくに感銘を受けたのは、以下の「元・人事部長が教える7つの面接のコツ」です。

 

 

1.書いたことはすべて答えられるように

 

2.質問には意図がある

 

3.面接に落ちたかどうかはわかる?(ポイントは面接時間)

 

4.とにかく「即戦力」をアピールする

 

 

 

5.面接官が圧迫面接を仕掛けてきたら(「メンタルの強さ」と「ロジカルさのチェック」なので「冷静に淡々と」答える)

 

6.オープニングで笑顔を繰り出す

 

7.「候補者のハッタリを見破る方法」を逆手に取る(具体性のないハッタリは通用しない)

 

 

 

さらに、よく聞かれる質問と模範的な解答例、そして候補者が行う質問の事例も紹介されていて、面接の実践的なトレーニングができます。

 

 

 

この本の最後で著者は、面接・オファー後にすべきこととして、承諾の仕方や入社する会社の「企業文化」の見極め方を記述しています。

 

 

 

特に大事なのは、以下の「情報収集ための3つの方法」です。

 

 

◆ 人脈を使う

 

◆ ネットで調べる

 

◆ 書籍を読む

 

 

 

私は、3回の転職と1回の独立起業を経験していますが、情報収集には注力してきました。とくに「書籍を読む」に重点を置いてきて、その効果を実感しています。

 

 

 

この本は、外資系企業への転職を目指す人にとって、必要なことがすべて書かれていて、しかも採用担当者の視点で具体的なアドバイスが提示されているので、「外資を目指す人には必読の一冊」として、心から推薦します。

 

 

 

2020年11月28日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第170回】元・外資人事部長が教える「英文履歴書と英語面接の極意」にて紹介しています。

 

 

 

 

 

毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

 

 

 

 

では、今日もハッピーな1日を!【2416日目】