『人間性尊重型 大家族主義経営 新しい「日本型経営」の夜明け』

2018.10.06 (土)

「末期ガンの社員が、“ 死に場所 ” として選ぶ」ような幸福で濃密な時間を社員が過ごしている、徳島のナット・ファインパーツ製造会社「西精工株式会社」をサンプルとして取り上げ、日本型経営の理想ともいえる、人間尊重型の「大家族主義経営」について紹介・解説している本があります。

 

 

本日紹介するのは、42年間ソニーに勤務して子会社のトップとして経営をし、「天外塾」という企業経営者セミナーも主宰する工学博士(東北大学)天外伺朗さんと西精工社長西泰宏さんが共著で書いた、こちらの書籍です。

 

 

天外伺朗・西泰宏『人間性尊重型 大家族主義経営 新しい「日本型経営」の夜明け』(内外出版社)

 

 

この本は、「ホワイト企業大賞」を推進する活動の中から生まれた書です。

 

 

 

本書は以下の10部構成から成っています。

 

 

1.社員が「死に場所」として選ぶ会社

 

2.日本型企業経営

 

3.「Z理論」と「フロー経営」

 

4.人類の進化、社会の進化、企業の進化

 

5.帰郷すると、そこは「暗い会社」だった

 

 

6.経営理念は「社員が幸せになるため」にある

 

7.対話と気づきを積み上げる 大家族主義経営の道のり

 

8.社員一人ひとりが、ドラマの主人公

 

9.月曜でも、病気でも、早く会社に戻りたい!

 

10.ともに成長し合える関係に! 手間暇かける本気の教育

 

 

 

この本の冒頭で著者は、経営スタイルの進化と個人の意識レベルの進化の関連は、とても重要な課題ですが、F・ラルー『ティール組織』では、ほんのわずかしか触れていません、と指摘しています。

 

 

本書ではそれを詳しく補って、ティール型組織運営に関心のある方の参考にしようとして書かれました。

 

 

この本の前半で、世界が認めた「日本型経営」の特徴次の4点と指摘したアベグレン著『日本の経営』(ダイヤモンド社)を紹介しています。

 

 

1.終身の関係

 

2.年功序列

 

3.企業内組合

 

4.集団による意思決定

 

 

日本の経営が「大家族主義経営」であることはアベグレンも認めていて、日本では「企業という家族の長期的な維持と繁栄こそがすべての関係者にとって最大の目標」と記述しています。

 

 

次に、ダグラス・マクレガーによる「X理論」と「Y理論」を紹介しています。これは、彼の教え子であるアブラハム・マズローの「欲求5段階説」に基づいて開発されました。

 

 

「人間は本来、怠けたがる生き物」とする「X理論」に対し、「Y理論」は、「人間は本来、進んで働きたがる生き物」としています。マズローの言う「自己実現の欲求」です。

 

 

一方、マズローは晩年、S・グロフとともに「宗教的な神秘体験」を研究し、「トランスパーソナル心理学」を提唱しました。

 

 

そして、最晩年には、6番目の欲求「自己超越」を加えて、以下の「マズローの欲求6段階説」を唱えています。

 

 

1.生理的欲求

 

2.安全の欲求

 

3.社会的欲求/所属と愛の欲求

 

4.承認(尊重)の欲求

 

5.自己実現の欲求

 

6.自己超越の欲求

 

 

 

そして、マクレガーの研究を引き継いだ日系三世の経営学者、ウィリアム・G・オオウチが、1981年に「Z理論」を打ち出しました。

 

 

これは「信頼」をベースとした、上からの統制が比較的緩く、社員は自らの考えで自主的に動けるのが特徴で、後の「フロー経営」につながるコンセプトです。特徴は以下の10点です。

 

 

1.終身雇用

 

2.遅い人事考課と昇進(役職者になるのに10年)

 

3.非専門的な昇進コース(ジェネラリスト育成型)

 

4.非明示的な管理機構(評価、意思決定の基準や目標が明確に示されない)

 

5.意思決定への参加的アプローチ

 

 

6.集団責任

 

7.人に対する全面的な関わり

 

8.信頼

 

9.ゆきとどいた気配り

 

10.親密さ

 

 

 

その後本書の中盤では、著者が所属していたソニーで実践された「フロー経営」や、名経営者が生まれる条件フレデリック・ラルーの『ティール組織』について解説しています。

 

 

詳細についてはぜひ、本書を手に取ってお読みください。

 

 

 

この本の後半では、「実践編」として、西康宏社長による西精工株式会社で実践している経営のあり方について、具体的に紹介されています。

 

 

その経営理念は「社員が幸せになるため」であり、社員一人ひとりが「ドラマの主人公」という組織のあり方になっています。

 

 

西精工では、ともに成長し合える関係を目指した「手間暇かける本気の社員教育」を実践しています。

 

 

その結果、月曜でも、病気でも、「早く会社に戻りたい!」という気持ちが、全社員に生まれるのです。

 

 

 

西精工は、「稲盛経営者賞」「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」「日本経営品質賞」「おもてなし経営企業選」「ホワイト企業大賞」など、数多くの経営に関する賞を受賞しています。

 

 

経営者の西泰宏さんが大切にしている言葉は、教育学者・森信三さんの次の言葉だそうです。

 

 

「人間は一生のうちに逢うべき人に必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに。しかし、うちに求める心なくば、眼前にその人ありといえども、縁は生じず。」

 

 

「人は人によって生かされる」モットーにしている西社長の経営哲学・人生哲学からは、多くの学びが得られます。

 

 

経営に携わる人全員に、ぜひとも読むべき本として、本書を心から推薦します。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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